スバルの米国法人は2025年9月25日、電気自動車（EV）のSUV「ソルテラ」の2026年モデルに関する詳細を明らかにしました。

　新型ソルテラは、内外装デザインの刷新、パフォーマンスの大幅な向上、そして先進技術の採用により、次世代モデルとして大きな進化を遂げています。

　今回の改良で最も大きな進化を遂げたのはパワートレインです。

　2026年モデルでは、新たに高出力グレード「XT」が設定され、フロントとリアに従来よりも強力なモーターを搭載。システム最高出力は338馬力に達し、停止状態から時速60マイル（約96km／h）まで5秒未満で加速するなど、パワフルな走行性能を備えました。

　この力強い走りを支えるバッテリーも進化。新開発された大容量74.7kWhのリチウムイオンバッテリーの搭載により、航続距離は最大288マイル（約463km）へと大幅に延長され、日常使いから長距離移動まで、より安心してドライブを楽しめるようになりました。

　充電性能も向上しており、最大150kWの急速充電に対応。バッテリーを事前に最適温度に調整するプレコンディショニングシステムにより、寒冷地でも効率的な充電が可能です。

　さらに、北米市場のニーズに応え、北米充電規格（NACS）ポートを標準装備したことで、米国内1万5000カ所以上のテスラスーパーチャージャーステーションが利用可能となるなど、利便性が飛躍的に向上しています。

　デザイン面でも、新世代のスバルEVとしてのアイデンティティを明確に打ち出しており、フロントフェイスには、スバルの象徴である六連星（むつらぼし）が光るイルミネーションロゴを初採用。再設計されたヘッドランプと個性的なバンパーが組み合わさり、クリーンで先進的な表情を生み出しました。

　足元には新デザインの18インチまたは20インチのアルミホイールが力強さを演出し、リアデザインも刷新され、新たなバッジやガーニッシュがモダンな印象を与えます。

　室内の雰囲気も大幅にアップグレードされました。最大の注目は、全グレードに標準装備された14インチの大型センタータッチスクリーンです。

　この新しいインフォテインメントシステムは、ワイヤレスのApple CarPlayおよびAndroid Autoに対応し、直感的でシームレスな操作性を提供。また、センターコンソールも全面的に再設計されて収納スペースが拡大し、15Wのデュアルワイヤレススマートフォンチャージャーを備えるなど、現代のデジタルライフスタイルに応える工夫が凝らされています。

　走りの質という点でも進化は見逃せません。新プラットフォームはボディ剛性と遮音性を高め、より静かで上質なドライビング体験を提供。スバル伝統のシンメトリカルAWDシステムも改良され、新しい制御が前後輪への駆動力配分を最適化し、あらゆる路面で安定した走りをもたらします。

　悪路走破性を高める「X-MODE」も引き続き搭載され、クラストップレベルの最低地上高と合わせ、EVでありながらスバルならではの走りの愉しさと信頼性を両立しました。安全性能においても、最新の「アイサイト」が全車に標準装備され、あらゆるシーンでドライバーをサポートします。

　多岐にわたる進化を遂げながら、新型ソルテラの米国での価格は従来モデルから据え置きの3万8495ドル（約588万円／2025年10月10日時点）からに設定されており、競争力の高い価格を実現しました。

米国のユーザーへは2025年秋から順次届けられる予定です。

　そんな新型ソルテラについて、日本のユーザーも注目しています。

　ネット上では、新しくなったデザインについては好意的な意見が多く見られ、「次期型のソルテラかっこいいな」や「デザインが好き」といった直接的なコメントに加え、「フェイスリフトしたソルテラ、実物は悪くないやつだ」という声もあり、刷新されたエクステリアが多くの人に受け入れられている様子がうかがえます。

　また、実用面での進化に注目する声も上がっています。特に、北米充電規格（NACS）に対応した点に触れ、「テスラのスーパーチャージャーが使えるのはイイね」という書き込みのように、充電インフラの利便性が大幅に向上した点を高く評価する人もいるようです。

　さらに、多くの改良が加えられたにもかかわらず、「現行型からお値段据え置きなのね」と、米国では価格が維持されたことに対する驚きの声も見られました。