全長5m級で17人乗り!? 2900万円のトヨタ新型「e-Palette」発売! 何にでもなれる斬新モビリティ!? 特徴は?
トヨタは2025年9月15日、次世代のバッテリーEV「e-Palette(イーパレット)」の販売を開始しました。はたしてどのような用途や機能があるのでしょうか。
シャトルバスだけじゃない! 様々な活用に期待
トヨタは2025年9月15日、次世代のバッテリーEV「e-Palette(イーパレット)」の販売を開始しました。
e-Paletteはこれまでの“クルマ”の概念を超え、移動手段としてだけでなく、移動する店舗やサービス空間としても活用できる、「未来のモビリティ」です。
どのような機能や用途があるのでしょうか。

元々は、2018年に開催された米国のテクノロジーの見本市「CES2018」で世界初公開されたe-Palette。
その後、東京オリンピックパラリンピックの選手村や、様々なイベント会場などで移動や移動販売など多様な使われ方をしてきました。
そんなe-Paletteですが、2025年9月15日開催された「TOYOTA ARENA TOKYO」の開業記念式典に登場した豊田章男会長が正式に発売することを明かしました。
e-Paletteのサイズは全長4950mm×全幅2080mm×2650mm、室内長2865mm×室内幅1780mm×室内高2135mmとなっています。
定員は17名(座席4、立席12、運転手1)。バッテリー容量72.82kWh、最高出力150kWで、航続距離は約250km(WLTCモード)、最高車速は80km/hです。
広い室内空間と開放感のある大型ウインドウが特徴で、利用者のアイデア次第で様々な用途に変化させることができる設計となっています。
たとえば、朝夕はシャトルバスとして、日中は車内で充電しながら移動販売車として使うなど、1台で多様なサービスを提供することが可能だといいます。
また、e-Paletteは、車内にさまざまな機器を搭載することで、その用途をさらに広げることができます。
たとえば、通信機材や音響設備を設置すれば、移動しながらスポーツ観戦や観光を楽しめる「エンターテインメント車両」に変身。
車内外に装備されている「デジタルサイネージ」によって、利用シーンに応じた情報発信も可能です。
フロア高370mmの低床設計とドア開口幅1280mm、開口高1900mmの大開口スライドドアにより、短時間での乗降を実現。
車高調整機能(車高調整オプション使用時はフロア高270mm)と電動スロープにより、車いす利用者が介助なしで乗り降りできる(歩道高さ15cmの場合)など、アクセシビリティにも配慮した設計がなされています。安全なドア開閉をサポートする「安心降車アシスト」も搭載しました。
EV充電については急速充電・普通充電に対応。災害時には非常用電源としても活用することができます。
e-Paletteは、新感覚の操舵感を提供し運転手の負担を軽減する「ステアバイワイヤシステム」を採用する一方、自動化レベル2相当の自動運転システムにも対応しています。
トヨタの車両制御インターフェース(VCI)に適合した各開発会社の自動運転システム(カメラやLiDARといったセンサーなどを含む、自動運転制御ハードウェアおよびソフトウェア)を搭載することで、自動運転に対応可能となります。
さらに自動運転システムと車両制御システムを標準化し、安全性と信頼性を高める冗長システムも装備しました。スムーズな自動運転オペレーションを助ける運行管理システムとの連携も可能とのこと。
トヨタは、2027年度にはレベル4に準拠した自動運転システム搭載車の市場導入を目指しており、システムの継続的な機能実装を進めていくとしています。
e-Paletteの価格(消費税込)は2900万円から。環境省による「商用車等の電動化促進事業」の補助金対象となっており(補助金額1583万5000円、2025年9月15日時点)、購入を検討する企業にとって大きな後押しとなりそうです。
販売は当面、トヨタが直接受け付けますが、将来的には全国の販売店での取り扱いも予定されています。
今後トヨタは、「TOYOTA ARENA TOKYO」や「Toyota Woven City」での導入を皮切りに、輸送サービスや移動型店舗など、さまざまな分野での活用を進めていく方針です。
Writer: くるまのニュース編集部
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