トヨタの「斬新SUV」刷新へ 新精悍顔採用の「ミドルサイズモデル」 グローバルに続き中国でも「新bZ4X」発売か
日本では2025年秋以降に発売を予定しているトヨタ「bZ4X」のマイナーチェンジモデルですが、中国でも投入を予定していることが判明しました。
マイナーチェンジ版トヨタ bZ4X 中国への投入が判明
2025年3月に発表された「bZ4X」のマイナーチェンジモデルが中国にも投入されることが判明しました。
いったいどのようなクルマなのでしょうか。

bZ4Xは2021年、トヨタ初の専用設計グローバルBEVとして上海モーターショー2021にて発表されました。
日本では当初、リースのみでの販売としていましたが、2023年の年次改良を機に買い切り型の一般販売も開始しました。
その後2025年3月には初なるマイナーチェンジを発表、左右一体型のデイライトを採用する新フェイスの採用に加え、駆動用バッテリーの容量拡大、さらには駆動用モーターやサスペンションの見直しも図り、内外ともにレベルアップされました。
日本では2025年秋以降に発売を予定しているbZ4Xのマイナーチェンジモデルですが、中国でも投入を予定していることが判明しました。
これは中華人民共和国工業情報化部(通称:工信部)の公式サイトで明かされました。
中国では現在、純電動サブブランド「bZシリーズ」からグローバルSUV「bZ4X」と中国専売車種「bZ3」「bZ3X」「bZ5(bZ3Cより改名)」の計4モデルを販売しています。
中国向けbZ4Xは以前まで一汽トヨタと広汽トヨタの両社が製造・販売をしていましたが、現在は広汽トヨタに一本化されています。
公開された届出情報によると、新しくなったbZ4Xのボディサイズは全長4690 mm x 全幅1860 mm x 全高1650 mm、ホイールベースは2850 mmとなっており、すでに発表済みの情報と同一です。

エクステリアも基本的な構成は一緒なものの、届出情報に添付された写真からはすでに公開されているツートン仕様に加え、単色仕様やブラックルーフ仕様といったものも確認できます。
ただ、前後フェンダーは発表済みの仕様では光沢ブラックでしたが、今回明らかとなったのはボディ同色フェンダーとなります。
これは中国で以前より販売されている仕様がボディ同色フェンダーを有していることが影響していると見られます。
また、パワートレインは出力163 kW(218 hp)の前輪駆動モデルと250 kW(335 hp)の四輪駆動モデルの2種類が届出されていますが、この点に関しても発表済みの情報と一致しています。
一方で搭載される駆動用バッテリーの詳細は不明です。新モデルの日本仕様車では容量57.7 kWhと74.7 kWhの2種類が用意されているものの、以前モデルで日本仕様車と中国仕様車で製造メーカーの違いによる細かな容量の差があったことを考えると、新モデルでも多少の差があるかもしれません。
中国向けにbZ4xの新モデルがいつ発表されるかは不明ですが、工信部に登場したということは正式発表がもう間もなくであることを意味します。
bZ4Xを手がけるのは広汽トヨタで、2025年11月には広汽トヨタのお膝元である広州市で「広州モーターショー2025」が開催されます。
このタイミングまでに何らかの発表がなされると予想されます。
bZ4Xは2022年10月に中国で発売されて以来、販売台数が伸び悩んでいます。多い時でも1800台前後、最近では200台にも満たない数字を記録しています。
bZ3やbZ3Xといった中国専売BEVと比べて人気が低い形ですが、BEVとしての性能を向上させる今回のマイナーチェンジを経て、どれほど中国のBEV市場でプレゼンスを発揮できるかが期待されます。
Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト
下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。































