全長5.3m! 日産「大型“8人乗り”スポーツSUV」がスゴい! “匠仕上げ”の最強「495馬力」V6ツインターボ搭載! 「GT-R」譲りの専用エアロも超カッコいい中東モデル「新パトロール“NISMO”」国内導入にも期待大!
主に中東地域で販売される日産のフラッグシップSUV「パトロール」最新モデルに「NISMO」が設定されました。サーキットの魂を宿したこの「砂漠の王者」は、いったいどのようなクルマで、その背景にはどのような歴史があるのでしょうか。
超大型SUVの日本導入はほぼ確定か!?
日産の高性能スポーツブランド「NISMO」が、同社のフラッグシップSUV「パトロール」をベースに開発した究極のモデル、それが「パトロール NISMO」です。
国内では販売されていないプレミアム&スポーツモデルについて紹介します。

特に中東地域で絶大な人気を誇るパトロールに、サーキットで培われたNISMOの技術を注ぎ込んだパトロール NISMOは、まさに「砂漠の王がまとうレーシングスーツ」と形容するにふさわしい一台です。
ベースとなったパトロールの歴史は、1951年にまでさかのぼります。当時、警察予備隊向けに開発された多目的車として誕生し、自動車として初めて富士山への登頂を成し遂げるなど、早くからその走破性の高さを証明しました。
その後、世界初のシンプソン砂漠横断を達成するなど、世界中で「Go Anywhere(どこへでも行ける)」というタフなイメージを確立。日本では3代目から5代目までが「サファリ」の名で親しまれましたが、2007年に国内販売を終えています。
一方、6代目(Y62型)からはV型8気筒エンジンを搭載するなど、年々豪華なフルサイズSUVへと進化を遂げています。
現在販売されているパトロール NISMOは、2024年にフルモデルチェンジした最新の7代目(Y63型)をベースに、アラブ首長国連邦・ドバイで2025年6月25日に世界初公開されました。
その心臓部には、日産GT-Rのエンジンも手がける「匠」の称号を持つ専門技術者によって、一台一台手作業で特別なチューニングが施された3.5リッターV型6気筒ツインターボエンジン「VR35DDTT」を搭載。
スポーツモード選択時には、クラス最高水準となる最高出力495馬力、最大トルク700Nmを発生します。
エクステリアは、単なる装飾ではなく、すべてが空力性能のために設計されています。
立体的なハニカムメッシュのVモーショングリルや、ブレーキ冷却性能を高めるフロントバンパー、高速走行時の安定性を確保するリアディフューザーと延長されたリアスポイラーなど、そのアグレッシブなフォルムは機能に裏打ちされています。
こうした優れた空力性能は、数々のモータースポーツ活動などで培われたもので、スーパースポーツカー「GT-R NISMO」や「フェアレディZ NISMO」などにも採用されているエアロパーツとの共通性が感じられます。
なかでもNISMOの象徴である赤いアクセントラインは、そうした特別な出自を物語ります。
ボディサイズは全長5295mm×全幅2070mm×全高1945mmという堂々たる体躯。3列シートレイアウトで乗車定員は8名です。
室内は、高品質なレザーやアルカンターラが惜しみなく使用され、赤いカーボンファイバー調のインサートが施されたステアリングホイールなど、ラグジュアリーとスポーティネスが融合した空間が広がります。
装備も最新鋭で、運転支援システム「プロパイロット」や、Googleを搭載したツイン14.3インチの「モノリスディスプレイ」、12スピーカーのKlipsch製プレミアムオーディオなどが搭載されています。
この特別なモデルは、主に中東地域限定で販売され、UAE(アラブ首長国連邦)での価格は44万9900UAEディルハム(約1900万円)からと発表されています。
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日産の国内関係者からは「パトロールの日本市場への導入を前向きに検討している」との声も聞かれます。
メディア関係者向けに国内で最新パトロールの試乗会も開催されるなど、導入はほぼ既定路線と考えてよいでしょう。
ただしその最上級スポーツモデルであるパトロール NISMOがラインナップされるかどうかについては不明です。
2025年10月に開催される国内最大の自動車ショー「ジャパンモビリティショー2025」で、何らかの発表があるかもしれません。
期待して待ちたいところです。
Writer: 佐藤 亨
自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。


































