トヨタ「5人乗りトールワゴン」がスゴい! 全長3.7mの“ちょうどいいサイズ”に便利な電動スライドドア搭載! 軽よりちょっと大きい1リッター車「ルーミー」何がいい?
ここ数年、新車ランキング上位(5位以内)をキープしているトヨタ「ルーミー」は今では希少な1リッターエンジンを搭載するコンパクトなトールワゴンです。一体なぜ売れているのでしょうか。
全長3.7mの“ちょうどいいサイズ”に便利な電動スライドドア搭載!
ここ数年、新車ランキングの上位に着実に入っているのがトヨタ「ルーミー」です。
希少なリッターカーで税金面が少し有利、それでいて軽自動車よりパワーもあり、背の高いトールワゴンボディで人気となっています。
一体どのような魅力があるのでしょうか。

ルーミーのボディサイズは全長3700mm×全幅1670mm×全高1735mm、ホイールベース2490mm。軽自動車枠が全長3.4m以下×全幅1.48m以下なので、軽をひと回り大きくしたくらいの、取り回しがしやすいサイズ感となっています。
コンパクトなサイズながら室内は広く確保されており、室内高も余裕があることから5人がしっかり座れるパッケージングとなっているほか、両側パワースライドドア(一部グレードは助手席側パワースライドドア)によって利便性もあり、子育て層を筆頭に、幅広いユーザーから支持されています。
ルーミーはダイハツ「トール」のOEM車としてトヨタブランドで販売されており、中身はトールと同じ。
1リッター自然吸気(NA)エンジンと1リッターターボを搭載していますが、自然吸気エンジンの最高出力は69馬力と、軽自動車の自主規制枠(64馬力)に近いレベル。
にもかかわらず、車重が1080kg(2WD)とやや重量があるため、乗車人数や勾配のきつい坂道などではパワー不足を指摘されるケースが多々あります。
一方でターボエンジンは98馬力と十分なパワーを確保。動力性能に関してはターボ車のほうがいいと評価されているのですが、価格が10万円以上の高く設定されており、どちらを選ぶか悩ましいといった意見がネット上で展開されているようです。
しかし、ハイブリッドではない純ガソリンモデルながら燃費は悪くなく、自然吸気エンジンの2WDが18.4km/L、ターボエンジンの2WDが16.4km/L(WLTCモード)を達成。高速にあまり乗らず、送迎や買い物などが主な用途であれば、200万円前後の車両価格と相まって、十分に魅力的なコンパクトワゴンと言えそうです。
価格の面でも動力性能の面でも、ルーミーは軽自動車に近いものがあり、そうなると、ホンダ「N-BOX」のような「軽スーパーハイトワゴン」のほうがいいのではないかという意見もあるかもしれませんが、ルーミーは200mm近くもワイドトレッド化されたことによる恩恵は大きいでしょう。
特に背の高いトールワゴンでは横風の影響を受けやすく、居住性だけでなく操縦安定性や衝突安全性を考慮すると、安心感もワンランク上の普通車というアドバンテージは捨てがたいと言えそうです。
何より、軽スーパーハイトワゴンと同じように、後席スライドドアはルーミーが選ばれる最大の理由のひとつ。特に軽自動車からアップサイジングするユーザーは機能を落としてまで乗り換えないわけで、想像以上に乗降性を重視している方が多いことも分かります。
さらに最小回転半径が4.6mと軽自動車並みなので、狭い商業施設内の駐車場や、両方向から来る脇道などでの取り回しに苦労することも少ないでしょう。
ネットでも「運転に自信がないので、これくらいのサイズがいい」「狭い駐車場でもスライドドアで乗降性がいい」「普段使いではこれくらいマイルドなほうが運転しやすい」といった評価が多く、スーパーハイトやトールワゴンなどが人気の軽自動車以上の実用性の高さを持ち、さらには価格帯までほぼ同じという、お求めやすさも人気の理由となっているようです。
※ ※ ※
意外なことに、ルーミーはオプションの純正エアロパーツが充実しており、予算に合わせて少しずつカスタマイズすることができます。
ルーミーはもともとが少しイカツイ印象のフロントマスクということもあり、好みの仕様にドレスアップする楽しみもありそうです。
Writer: くるまのニュースライター 金田ケイスケ
2000年代から新車専門誌・輸入車専門誌編集部を経て独立。専門誌のみならずファッション誌や一般誌、WEB媒体にも寄稿。
中古車専門誌時代の人脈から、車両ごとの人気動向やメンテナンス情報まで幅広く網羅。また現在ではクルマに限らずバイクやエンタメまで幅広いジャンルで活躍中。
















































