トヨタのスポーツクーペ「GR86」は、2025年8月1日に一部改良を受け、車両型式も「E」型にスイッチしました。

　さらに同年9月5日には、300台限定となる特別仕様車「RZ“Yellow Limited”」が発表されました。

　はたしてどのようなモデルなのでしょうか。

　初代「86（ハチロク）」は2012年に登場。トヨタとスバルが共同開発したFRスポーツカーです。

　現行モデルは2021年に登場した2代目、この際にGR86へと改名されています。初代から引き続きトヨタとスバルが開発しており、FRレイアウトを継承しながら、水平対向エンジンの排気量を初代モデルの2リッターから2.4リッターに拡大することで、動力性能を向上させました。

　2025年8月1日に実施された一部改良では、万が一のエンジン故障時の安全性が高められました。エンジンの点火系回路に不具合が生じた場合、問題のある気筒だけを停止させる仕組みを採用。完全にエンジンが止まってしまうリスクを抑え、安全な場所まで退避走行できるようになっています。

　その後9月5日に登場した特別仕様車「RZ“Yellow Limited”」は「RZ」をベースに、2015年の「GT“Yellow Limited”」と同じサンライズイエローを採用。足元にはダークグレーメタリック塗装の18インチアルミホイール（センターオーナメント付）が装備され、鮮やかなボディカラーをより際立たせています。さらにbrembo（ブレンボ）製ブレーキやZF製SACHS（ザックス）ショックアブソーバーが備わり、スポーティな走りを支えます。

　インテリアはブラックを基調にイエローステッチを随所に配置。ステアリング、シフトブーツ、パーキングブレーキレバー、フロントシート、ドアアームレストにまで施され、所有満足度を高めます。シート表皮は「専用イエローパーフォレーション・ブラックアクセント」となり、キャストブラック仕上げの助手席インストルメントパネルモールと合わせて、スポーティムードを強調しています。

　センターコンソールも専用仕上げとなり、ダイヤル式ヒータースイッチやピアノタッチスイッチ、オーナメント、リング部、ベゼルがキャストブラック仕様に。さらにVSC OFFスイッチや走行制御モードスイッチ（AT車）、TRACKスイッチはレーシーなブラック仕上げとされ、統一感を高めています。

　ドアセンターオーナメントは「ブラック・ブランノーブ」表皮巻きに変更され、質感を向上。さらに室内の足元には、専用のイエローオーバーロックが施された「GRフロアマット（2万6400円）」を販売店オプションとして用意。GRエンブレムと専用タグネームが付くなど、スポーツ性能と上質感を兼ね備えています。

　GR86「RZ“Yellow Limited”」は、全国のGR Garageで300台限定の抽選販売となり、申込期間は2025年9月5日から9月21日まで。価格（消費税込み）は6速MTが389万7000円、6速ATが399万5000円で、ベースの「RZ」に対してそれぞれ約38万円高となります。