京葉道路「船橋~武石」付加車線設置始まる 路肩削り車線捻出、渋滞緩和の効果は?
「付加車線」で渋滞8割減の区間も 緊急車両はどうする?
ネクスコ東日本の資料によると、船橋IC~武石IC間の上り線では特に、ICの分合流部や、幕張IC付近の上り坂、花輪IC付近のサグ(下り坂から上り坂に変わる箇所)による速度低下が渋滞の要因として挙げられています。このため、工事に先立ち幕張ICおよび花輪IC付近の加速・減速車線を延伸させており、さらに付加車線を整備することで、これらが接続されます。
同様の付加車線設置による渋滞対策は、すでに穴川IC~貝塚IC間でも行われており、2016年6月に約1.9kmの付加車線が完成した同区間下り線では、これにより渋滞発生回数が約8割、渋滞時間が約7割減少したそうです。
ただ、路肩が削られると、緊急車両の通行や故障車の停車スペースなどはどうなるのでしょうか。
ネクスコ東日本関東支社によると、「路肩はそもそも緊急車両の通行を目的として設けられているものではありません。緊急車両はほかのクルマとともに車線上を走る、あるいは空いているところを使って走ることになります」とのこと。道路構造令では道路の区分(規格)に応じて路肩の最低幅員が定められていますが、状況に応じてこれを規定値まで縮小できる特例を適用するそうです。
しかしながら、やはり故障車の発生などを想定すると、路肩の幅員が小さすぎてもいけないといいます。こうしたこともあり、路肩や中央分離帯の具体的な幅員は、現在も関係機関と調整中だそうです。ネクスコ東日本関東支社は、「関係機関と協議し、安全対策に万全を期することを考えています」としています。
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