トヨタの斬新「“2人乗り”コンパクトカー」がスゴい! 全長2.5m級「あんしんサイズ」で高齢者にもぴったり! シーポッド後継に期待の欧州コンセプト「FT-Me」に注目!

2024年夏に生産を終えたトヨタの超小型モビリティ「C+pod(シーポッド)」。その後継を思わせるようなコンセプトカーを、欧州トヨタが2025年3月に発表しました。どのようなクルマなのでしょうか。

屋根には「ソーラーパネル」も装備!

 2025年3月12日、欧州トヨタ(TME)は小型モビリティの新たなコンセプトカー「FT-Me」を発表しました。

 高齢化が進む日本においても「ラストワンマイル移動」を支える新たな選択肢になりそうです。

 2024年に生産を終えた「C+pod(シーポッド)」の後継モデルとしても期待したいFT-Meについて紹介します。

カクカクデザインもカッコいい! トヨタ「FT-Me」とは
カクカクデザインもカッコいい! トヨタ「FT-Me」とは

 2020年に登場し、2024年に生産を終えたトヨタの小型BEV(バッテリーEV:電気自動車)であるシーポッド。

 全長約2.5mの2人乗りで、最高速度は60km/h、航続距離は約150kmと、短距離移動に特化したモデルでした。

 コンパクトなボディは街中や住宅地の細い道でも扱いやすく、地方の高齢者の「ラストワンマイル移動」を担う存在としても期待されたほか、カーシェアや企業利用にも導入され、地域交通のすき間を埋める新しいモビリティの可能性を示した実験的な一台でした。

 今回、欧州トヨタが発表したFT-Meもまた、都市部の交通問題に対応するために開発された超小型モビリティのコンセプトカーです。

 プレミアム感のあるデザインと手頃な価格を兼ね備えた電動マイクロモビリティで、全長2.5m未満の2人乗り。

 駐車スペースは従来の半分ですみ、縦列駐車なら3台並べられるとのこと。シーポッドも全長2490mm×全幅1290mm×全高1550mmでしたので、それと近いサイズ感となります。

 エクステリアは、バイク用のジェットヘルメットから着想を得た独創的なデザイン。

 大きく取られた360度のグラスエリアにより、全方位で見晴らしのよい視界と解放感を得ることができます。

 軽量かつ堅牢なボディによって高い安全性が確保されつつも、ブラックとホワイトのツートーンカラーによってスタイリッシュにも仕上がっています。

 インテリアも先進的です。

 細身のピラーによって広がる360度の視界は、歩行者や2輪車のドライバーと自然にアイコンタクトを取れるように設計されており、安心感と安全性を両立。

 コクピットには、長方形のステアリングホイールやスマートフォンサイズの小型なメーター、木漏れ日のような光を演出する天井照明が配置され、未来的で開放的空間となっています。

 前進・後退の操作は、ステアリングホイールのスイッチで行うことができるため、車椅子ユーザーでも改造なしで運転が可能です。

 スマートフォンを利用したキーレスエントリーや最新のコネクティッドサービスも備えており、次世代モビリティとしての可能性を強く感じられます。

 搭載されている電動パワートレインは、通常の大容量BEVに比べて1キロメートルあたりのエネルギー消費量が約3分の1と効率的で、さらにルーフには最新のソーラーパネルが備えられています。

 これによって、都市部では1日あたり20kmから30kmぶんの電力を補うことができるため、日常の利用距離を十分にカバーすることが可能です。晴天時には、多くのユーザーがコンセント充電を必要としないでしょう。

 また、ボディにはリサイクル素材が積極的に活用されており、従来の都市型車両と比べて二酸化炭素排出量を90%削減することを目標としているそう。

 欧州などの一部の市場では、14歳から利用可能なエントリーレベルの運転免許証を持つ若年層の移動手段としても期待されていますし、自動運転技術と組み合わせることで、安全性を高めつつ、快適な送迎を実現できる可能性も秘めています。

※ ※ ※

 シーポッドは、限定販売ながら超小型モビリティの可能性を社会に示した点で大きな功績を残しました。

 速度やバッテリー容量といった性能をあえて抑えることで、クルマと歩行者の間をつなぐ「ラストワンマイル移動」の具体的な解決策を示したといえるでしょう。

 カーシェアや法人利用など、多様な地域ニーズに応えたことは、将来に向けた好例となりました。

 2024年に生産中止後、後継モデルは未発表のままですが、FT-Meはその本命と予想されます。

 欧州市場のみならず日本市場への投入も期待できるでしょう。

 現時点、市販時期や詳細は不明ではありますが、日本の街をこの新しいマイクロモビリティが駆け抜ける日が来ることを、楽しみに待ちたいと思います。

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Writer: 吉川 賢一

日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど

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