長距離移動をする旅でも疲れ無し! ハーレー「ストリートグライド115周年エディション」
大きなハーレーでも女性が乗れる理由あり
跨ってみると、シート高が低く両足カカトまでベッタリ地面に届きます。女性でも大きなハーレーに乗っている人をたまに見かけますが、彼女たちが選ぶ理由の1つにこの足着き性の良さがあります。足がしっかり届くという安心感が、ヘヴィな車体重量を凌駕してしまうのです。
たしかに、サイドスタンドを払って車体を起こすとずっしり重たいのですが、両足でしっかり踏ん張れるので無難に発進準備を整えることができます。ライディングポジションはゆったりとしていて、フットボードがゆえに足を置く場所も自由度が高く、長時間乗っても疲れない乗車姿勢も魅力と言えるでしょう。
エンジンは1745ccの排気量を持つ「ミルウォーキーエイト」と呼ばれるパワーユニット。Vの字に45度の間隔で前後に開いたシリンダーには美しい冷却フィンが刻まれ、空冷式なのは相変わらずですが、合計8バルブを備え1つの燃焼室にスパークプラグを2つ装備。燃焼効率を飛躍的に向上し、低回転から潤沢なトルクを発揮します。
アイドリングは低く落ち着き、速度計の中に埋め込まれた小型液晶画面でタコメーターをデジタル表示させると、850rpm前後を行ったり来たりしていることが分かります。
1世代前の「ツインカムエンジン」は1000rpm前後でアイドリングし、これを下げるために点火マップを書き換えるなどのカスタムが流行りましたが、オイルの供給不足、充電不良の不安があり、トラブルに至ることもありました。「ミルウォーキーエイト」ではオイルポンプを強化し、発電量も5割増しに。ハーレーファンが好む、低いアイドリングを実現しています。