ガソスタの価格表示が「888」… 本当に「レギュラー1リッター888円」? いったいいくらなの!? 西日本でみかける「店頭価格表示」の不思議 なぜ“隠して”いるのか

九州や沖縄を中心とするガソリンスタンドでは、商品の価格を表示せず「888」と価格表示されているところが多く見られます。なぜ価格表示をしないのでしょうか。

九州・沖縄で多く見られる「888」

 ガソリンスタンドでは「ハイオク」「レギュラー」「軽油」など、様々な油種が販売されており、店頭に大きな電光掲示板でそれぞれの販売価格を表示している店が多いです。

 しかし、九州や沖縄にあるガソリンスタンドでは価格表示をしていない店舗が多く、掲示板に「888」と表示しているところが多く見られます。

 いったいなぜなのでしょうか。

ガソリン価格表示のイメージ
ガソリン価格表示のイメージ

 燃料は日常生活に欠かせない商品であることから、日々ガソリン価格の変動に着目しているドライバーも多いでしょう。

 少しでも安くガソリンを給油するために、地域の中でも価格が安い店舗には、給油待ちのクルマが長蛇の列を作る光景もしばしば見受けられます。

 ガソリン価格は通常、店頭の電光掲示板で1リッターあたりの価格を表示している店舗が多いため、利用者はすぐに商品価格を認識できるのが一般的です。

 しかし、九州や沖縄を中心とするガソリンスタンドでは、標品価格を表示していない店舗が多く、電光掲示板にはすべての商品が「888」と表示されている場合があります。

 これはガソリン価格が「1リッター888円」というわけではありません。どういうことなのでしょうか。

 大分県内のガソリンスタンド店員は「あえて価格表示を伏せている」と話しています。

 価格表示を伏せている理由について同店員は「昔、他店との値引き競争が激化した経緯があったため、値段の表示はしていません。長年888表示なので、現在もそのまま表示しています」と続けます。

 とは言え、消費者にとってはガソリン価格が表示されていなければ、いくらになるのか見当すらつかないため、店舗にいい印象を受けず、利用を控える人も多いのではないでしょうか。

 こうした事態を受け、大分県は公式サイトで「石油製品は消費者の生活に欠かせない商品であることから、県では5月と12月の年2回、県内のガソリンスタンド約200店舗を対象に店頭での価格表示やガソリン価格等の調査を行っています」と発表しています。

 さらに、「この調査結果を踏まえて、毎年、大分県石油商業組合に価格の店頭表示の協力を要請しています」とのことです。

※ ※ ※

 888と表示されているガソリン価格は、九州や沖縄以外の消費者にとっては強いインパクトを与えています。

 燃料価格が高騰する現在、地方では生活必需品となるガソリンの店頭価格はクルマユーザーにとって非常に大切な情報です。

 今後は、ガソリンスタンドの店舗利用者に対し、正確に価格を表示する動きが求められます。

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Writer: くるまのニュース編集部

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