斬新「レトロな“縦目”セダン」がスゴイ! 高級感漂う「ギラギラ外装」&紫アクセントの「豪華内装」が魅力! ボディ延長ד車高ベタベタ”なド迫力仕様! 日産グロリアベースのNATS「和製ローライダー」とは?
「東京オートサロン2026」に向け、日本自動車大学校(NATS)成田校の学生たちがカスタムカーの製作に励んでいます。なかでも日産「グロリア(3代目)」をベースにしたローライダー風カスタムカーについて、独自取材で明らかになった最新状況を紹介します。
発表から1ヵ月が経過…現在の仕様とは?
2025年6月27日、日本自動車大学校(NATS)成田校は「東京オートサロン2026」に出展予定のカスタムカーを発表する製作案発表会を開催しました。
この発表会では、来年出展する車両の一つとして、1969年式の日産「グロリア(3代目)」をベースにしたローライダー風カスタムカーをプレゼンテーションで披露。
発表から1か月以上が経過した現在、独自の取材を通じて“グロリア班”の最新状況を確認しました。

NATSは、日本を代表する自動車技術者養成学校として、4つの専門コースを設け、自動車業界で活躍できるプロフェッショナルを育成しています。
そのうちカスタマイズ科は1997年の創設以来、卒業制作として東京オートサロンに出展するカスタムカーを製作し続け、イベント内のコンテストで数多くの受賞歴を誇ります。
今回、成田校の学生たちは3つの班に分かれ、それぞれ個性的な3台のカスタムカーを製作予定です。
製作期間は約6ヵ月で、企画書の作成、パーツ選定、製作、改造申請書類の準備を経て、卒業までにナンバー取得を目指します。
なかでもグロリア班は、「紳士のローライダー」をテーマに、1969年式の日産グロリア(HA30型)のレストアとカスタムに挑戦します。
旧車は部品の入手が難しく壊れやすいため、高い知識と技術が求められますが、学生たちは現代の道路環境や交通事情にも対応可能な車両を目指しています。
グロリアのボディサイズは全長4690mm×全幅1695mm×全高1445mm、ホイールベース2690mmで、低く構えたプロポーションが当時の高級感とスポーティさを両立させています。
特徴的な縦目4灯式のヘッドライトから、旧車愛好家の間では「タテグロ」の愛称で親しまれています。
駆動方式はFRで、最終型には日産設計の「L20」型2リッター直列6気筒SOHCエンジンを搭載。
最高出力125ps、最大トルク167Nmを誇り、当時の国産セダンとして十分な動力性能を備えていました。
気になるカスタム内容ですが、外装では、ローライダーカスタムの定番であるカスタムペイントを施します。
ボディトップにフレークを散りばめ、キャンディーペイントで仕上げる予定です。
さらに、かつてのアメ車のようなクラシックな魅力を引き立てる背負い型のスペアタイヤ「コンチネンタルキット」を装着し、リアを延長。
また、ローライダーの象徴であるハイドロリックサスペンションを、飛び跳ねるような演出「ホッピング」用として使うのではなく車高調整用として導入し、車検対応可能な仕様にアップデートします。
そのほか、レンズやモールの新品交換、バンパーやモール類の再メッキ加工も行います。
内装は、白を基調に紫をアクセントとした革張りに一新。
元々状態の良い車両を使用していますが、シート、ドア、天井、フロアマットなどの徹底的なクリーニングも実施します。
さらに独自取材によると、現在はレストアとカスタム作業を並行して進めているといい、内装をすべて取り外し、エンジンも降ろして腐食箇所の確認を行っている段階とのこと。
リアフレームの加工やリンクキットの取り付けを進め、ハイドロリックサスペンション装着時でも車高を下げられるよう調整中です。
また、ボディ全体の塗装を剥離し、状態確認、修正、錆止め塗布も進行中とのことです。
※ ※ ※
「ヴェルファイアセダン」や「小さなスープラ」など、ほかの班によるカスタムカーも含め、完成が刻々と近づいています。
個性豊かな車両の仕上がりが今から楽しみです。
Writer: 青木一真
埼玉県生まれ。宅配ドライバーを経験した後に、車中泊関連の記事執筆を開始。現在はフリーライターとして、車メディアに従事している。自動車は輸入車、スポーツカー、SUV、ミニバン、軽自動車の所有を経験。月間3000kmほどを走行している。










































































