高速道路のSAとPAは何が違う? 東日本最大規模、遊園地併設…なぜ「PA」なの?
じゃあSAとPAってどう決まるの?
国土交通省ウェブサイトの「道の相談室」は、高速道路の休憩施設は「提供するサービスの内容、休憩施設相互の位置関係によりサービスエリア(SA)とパーキングエリア(PA)に区分」されるとしています。
一方、NEXCO東日本は、PAはおおむね15kmおき、SAは50kmおきに設置するという目安はあるものの、SAとPAの違いはあいまいになっているとしています。設置間隔についても、路線の特徴などを総合的に勘案して場所を決めるそうです。
たとえば、東京都心から半径約40~60kmを結ぶ圏央道の場合、その全長約300kmのあいだに大小5か所のPAがあります。ガソリンスタンドも併設した規模の大きい施設として上下線一体型の菖蒲PA(埼玉県久喜市)がありますが、「SA」はゼロです。
これについてNEXCO東日本関東支社は、「圏央道単体ではなく、交差する放射道路におけるSA/PAの位置関係を考慮してPAのみの配置とした」といいます。たしかに、圏央道から比較的近い位置に東北道であれば蓮田SA(埼玉県蓮田市)、関越道であれば高坂SA(同・東松山市)があるなど、圏央道の利用方法として想定される放射道路相互間の移動においては、それほど困らないかもしれません。
一方、地方においては、ガソリンスタンドもない簡素なSAが少なくありません。NEXCO東日本北海道支社によると、やはりSAとPAは位置関係を考慮して設定するものの、施設内容は関係ないとのこと。北海道で最も規模が大きく利用の多い休憩施設は、新千歳空港と札幌圏のあいだに位置する道央道の輪厚(わっつ)PA(北広島市)だといいます。
「PAは何もないから、休憩するならSAで」と思っている人もいるかもしれませんが、現在では必ずしもそうではないようです。
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