日産の新たな「ミドルセダン」公開! 精悍顔のスタイリッシュデザイン! 1.5L×PHEV搭載「N6」 中国に投入、特徴は?

日産「N6」という聞き慣れないモデルが公開されました。どのような特徴があるのでしょうか。

日産新型セダン「N6」登場か どんな特徴がある?

 日産が新たなセダンを発表しました。

 見た目はスタイリッシュな4ドアセダンです。

 どのような特徴があるのでしょうか。

日産が新たなセダンを公開! 謎の「N6」とは?
日産が新たなセダンを公開! 謎の「N6」とは?

 日産は大幅な赤字による工場閉鎖や人員削減など、暗い話題が続いています。

 2025年5月に発表された経営再建計画「Re:Nissan」では人員や固定費、変動費の削減といった抜本的な経営の見直しを図るとともに、海外市場での競争力を保ち続けるための新たな開発体制を構築、2026年度までに自動車事業の営業利益の黒字化を目指しています。

 そんな日産ですが、一方で中国事業は少なからず好調に転じています。

 2025年上半期の中国における販売台数は前年同期比17.6%減の27.95万台となりましたが、一方で2025年6月単体は5.38万台を販売して前年同月比1.9%増を記録しました。

 販売の向上に一役買っているのが、中国専売BEV「N7」です。

 日産 N7は2025年4月に発売されたばかりの純電動セダンです。全長4930 mm x 全幅1895 mm x 全高1484~1487 mm、ホイールベースが2915 mmと海外市場で販売しているセダン「アルティマ」よりも少し大きいサイズで、開発は以前から合弁を組んでいた「東風汽車」と進められました。

 ここ数年で一気に定着したクーペ風スタイリングを取り入れ、伸びやかで先進性を感じさせるシルエットが体現されています。

 N7は2025年4月に予約開始した際、開始数時間で1万件超、2025年6月上旬には累計で2万件を突破しました。

 異例の大ヒットの背景には高度な運転支援機能や先進性を感じさせるインテリアといった中国での必須要素を取り入れ、なおかつ11.99-14.99万元(約246.5-308.1万円)という非常に安価な価格設定で投入したことです。

 N7の販売台数は発売以来6000台前後を販売して毎月記録を更新中、2025年7月は6455台を売り上げました。

 そんな中、日産が次に中国で販売予定のセダン「N6」に関する詳細が公開されました。

 エクステリアはほぼN7に準拠していますが、一方で最大の相違点はN7が純電動の電気自動車(BEV)であるのに対し、N6では1.5リッターエンジンを搭載するプラグインハイブリッド(PHEV)であることです。

 先述の通り、エクステリアデザインはN7と同じくクーペ風セダンのボディスタイルを採用し、トランクリッドをダックテール風に処理するなどスポーティさも感じられます。

 一方でフロントマスクは灯火類の形状が多少異なります。左右一体型のデイライト下のヘッドライトユニットは、N7では外側に屈折した意匠でした。

 対して、N6では内側に屈折しており、N7のコンセプトモデル「エポック コンセプト」により近いフロントマスクを有します。

 また、フロントバンパー下部のグリルメッシュも斜線形状から水平基調のものへと変更されています。

 リアはN7同様にトランクリッドがダックテール風になっている一方、下へおろす処理はよりカムバック(コーダ・トロンカ)形状が強調されています。

 二段構えのカムバックとなっており、この点に関しては2025年6月に発表された3代目リーフと似たような雰囲気を感じられます。

 N7では全面ガラスのパノラミックルーフを採用していましたが、一方でN6では同じガラスルーフに加え、通常のルーフにサンルーフを組み合わせた仕様も選択できるようです。

 また、N7のリアガラス上部に見られた後方用カメラの突起がN6では見当たらないため、運転支援機能は多少異なる可能性があります。

 N6のボディサイズは全長4831 mm x 全幅1885 mm x 全高1491 mm、ホイールベースが2815 mmとなります。

 この数値はN7よりも全長とホイールベースがどちらも100 mm前後、全幅が10 mm短く、N7とは別のボディを用いていることを裏付けています。

 N7では以前よりPHEVモデルの投入が噂されていましたが、実際には同様のデザインを取り入れながらも、別ボディを採用するPHEVモデルとなりました。

 エンジンは東風汽車との合弁「東風日産(東風汽車有限公司)」が生産する出力75 kW(100 hp)のNR15型1.5リッターエンジンを搭載します。

 なお、エンジン形態は直列4気筒と推測されます。「NR15」という名称は日産のエンジン命名規則に当てはまる一方、これまでにこの名称のエンジンは存在していません。

 N6用に新たに開発されたエンジンなのか、もしくは東風汽車などから供給を受けて名前だけ変更しているのか、現時点では謎に包まれたエンジンです。

 また、バッテリーは容量21.1 kWhのものを搭載、東風日産は同クラスのセダンで最大のバッテリーと主張しています。

 純電動で150 km(CLTCモード)前後を走ると見られ、PHEVながらも日常的にはほぼBEVのような使い方も可能なことでしょう。

 駆動用モーターはN7の下位グレード(214 hp)よりも若干抑えられた出力155 kW(201 hp)となります。

 日産 N6の発売時期はまだ明らかではありませんが、2025年第4四半期と予想されます。

 N6はボディサイズや装備からして、N7よりも安いPHEVという選択肢で展開されることでしょう。

 ライバルはBYDが9.98万元(約205.1万円)から販売する「秦L」あたりと見られ、それに合わせて価格設定もかなり挑戦的なものになると予想されます。

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Writer: 中国車研究家 加藤ヒロト

下関生まれ、横浜在住。2017年に初めて訪中した際に中国車の面白さに感動、情報を集めるうちに自ら発信するようになる。現在は慶應義塾大学環境情報学部にて学ぶかたわら、雑誌やウェブへの寄稿のみならず、同人誌「中国自動車ガイドブック」も年2回ほど頒布する。愛車は98年式トヨタ カレン、86年式トヨタ カリーナED、そして並行輸入の13年式MG6 GT。

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