日産「新型GT-R」まもなく登場!? “超”高性能な次期「R36」は「ターボ」それとも「電気」で実現? 市販“予告”コンセプト「JMS2025」出展に期待大!

2007年に登場した日産GT-Rが、2025年モデルをもって生産終了します。次期型GT-Rに期待がかかりますが、その姿はすでに「予告」されていました。次期「R36 GT-R」について考えます。

2023年のコンセプトカーが次期「GT-R」を示唆していた!?

 2025年モデルで生産を終えるという、日産最速の超高性能スポーツカー「GT-R」。

 しかし世界中で愛されたこのブランドが、このまま消えるとは到底思えません。次期モデルは、果たしてどうなるのでしょうか。

次期「GT-R」はどうなる!? [画像はコンセプトカー「ハイパーフォース」(2023年10月出展)]
次期「GT-R」はどうなる!? [画像はコンセプトカー「ハイパーフォース」(2023年10月出展)]

 2023年秋に開催された「ジャパンモビリティショー(JMS)2023」で日産は、スーパースポーツカーのコンセプトモデル「ハイパーフォース」を披露しました。

 特に具体的な車種の次期モデルを示唆するものではないと発表していたものの、凄みある独特のスタイリングと丸目4灯のテールランプを組み合わせたクーペスタイルといえば、あの“GT-R”しか想像できません。

 ハイパーフォースは、ドライビングを楽しむための次世代高性能モデルとして、日常での快適性も兼ね備え、高い環境性能も実現した究極のスーパースポーツEV(電気自動車)だといいます。

 日産らしい「他ではやらぬことをやる」精神が、ハイパーフォースで体現されています。

 ボディはカーボンを活用して超軽量化され、最適な重量バランスを実現するために全個体電池を搭載しました。

 出力は1000kW(1360ps)と異次元の世界。高出力モーターが圧倒的な加速力を余すところなく発揮します。

 ボディ形状は強力なダウンフォースを生み出すよう空力設計し、進化した「e-4ORCE」(電動駆動4輪制御システム)でサーキットやワインディングロードにおける、今までにないコーナリング性能を実現しました。

 空力設計は、NISMOレーシングチームとの共同開発。2段に分かれたフロントボンネットの構造は、強力なダウンフォースと高い冷却性能を誇ります。

 新たに採用したリアの二重構造ディフューザーは、車両の前方から後方にかけて、最適な空気の流れを作り出すものです。

 フロントカナード・フロントフェンダーフリップ・リアウイング両端には、独自のアクティブエアロ機能を採用し、新開発のプラズマアクチュエーターが、空気の剥離を抑える事で、コーナリング時の強力なグリップ力を生み出します。

 ドライブモードは2種類で、最高のパフォーマンスを発揮するRモードと、どこまでも快適に走れるGTモードです。

 Rモードでは、4輪タイヤの温度や空気圧、ブレーキローター温度に駆動力配分をリアルタイムで表示。サスペンションとスタビライザーは、走行中でも画面上で簡単に操作できる世界初のシステムを採用しています。

 驚きの機能性とスペックを持ち合わせたハイパーフォースは、現行型GT-R(R35型)の後継モデルとなるのでしょうか。

 注目すべきポイントはふたつです。

 ひとつ目は、ハイパーフォースのテールランプ。丸で左右2灯ずつの4灯テールランプは、GT-Rの象徴と言ってもいいでしょう。

 4代目スカイラインから脈々と受け継がれてきたアイデンティティが、ハイパーフォースの中にも入っているのです。

 さらにスカイラインやGT-Rと関連する箇所がもうひとつ。ハイパーフォースのサイドに貼られた黄色文字のデカールに注目してください。

 このデカールの書き方は、6代目スカイライン(R30型)のデカールデザインと非常に酷似しているのです。

 ハイパーフォースのテールランプやデカールには、歴代スカイラインへのリスペクトが感じられます。

 現行型のR35型GT-Rは、2025年8月をもって生産終了がアナウンスされました。

 2007年から18年もの間、日産のフラッグシップを守ってきたクルマがいなくなるのは非常に残念です。

 しかし、ひとつの終わりは次の始まりを示唆するもの。

 R36型(仮称)の次期GT-Rは、このハイパーフォースを土台にして登場してくることでしょう。

※ ※ ※

 次期GT-Rは、ハイパーフォースが示した通り、一足飛びにEVとなるのか、あるいはエンジンとモーターを組み合わせたHEV(ハイブリッド)やPHEV(プラグインハイブリッド)となるのか、まだそういった一切の情報は日産からも示されていません。

 2025年10月に開催される「JMS2025」では、ハイパーフォースがより販売モデルに近い形でサプライズデビューするかもしれません。

 今年のモビリティショーも要注目です。

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Writer: 赤羽馬

金融業・自動車ディーラー営業マンを経て、ライターとして独立。幼少期からの自動車カタログ収集癖あり。エンドユーザーに役立つ話や経済・金融とクルマに関する情報を発信中。

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