街でよく見る「Gクラス」なぜ人気? “新車1800万円以上”って超高級なのに「指名買い」する人も! 大人気なメルセデス・ベンツの伝統モデル! “富裕層”を惹きつける「最強の理由」とは?
街中で見かけることも多いメルセデス・ベンツ「Gクラス」。ほかにたくさんの輸入車や高級車があるなかで、Gクラスを指名買いする人も少なくないようです。その人気の理由はどこにあるのでしょうか。
「Gクラス」人気の理由とは?
ゲレンデの愛称で知られるメルセデス・ベンツ「Gクラス」は熱狂的なファンを抱えるドイツの高級SUVです。
最も安いモデルの「G450d」でも1844万円(消費税込、2025年8月時点)という高値で販売されていますが、その価格の割に都市部を中心に、街中で見かける機会が多くなっています。
日本自動車輸入組合(JAIA)が発表する「外国メーカー車モデル別新車台数ランキング」によると、Gクラスの販売台数は2025年1月から3月は第5位(1861台)、4月から6月は第7位(1587台)を記録。
庶民にとっては簡単に手が届くモデルではないながらも、これだけ売れている背景にはいったい何があるのでしょうか。

Gクラスは1979年の登場以来、基本的なコンセプトやデザインをほとんど変えていない伝統的なクロスカントリーモデル。
Gクラスの愛称「ゲレンデ」はオフロード車を意味するドイツ語「ゲレンデヴァーゲン」に由来しています。
現行型は2018年に一新された3代目。直近では2024年7月にビッグマイナーチェンジを実施し、パワートレインを電動化しました。
対話型インフォテインメントシステム「MBUX」をはじめ、最新の装備が搭載されました。
また、同年10月には電気自動車「G580 with EQ Technology Edition1」を新設しています。
そんなGクラス人気の要因は資産価値にあります。
新車の購入にあたっては、将来の下取り(買取り)の際に高値で取引されることを期待、つまりリセールバリューの高さを考慮して人気のある車種やグレード、装備、ボディカラーを選択する人も多いでしょう。
実際にGクラスを中古車市場サイトで調べてみると、10年落ち(2015年式)の2代目モデルは中古で400万円台から1000万円台で流通。
3代目モデルは、2019年式以降のほとんどが1000万円以上で販売されています。
現行型の中古車のなかには、走行距離が500kmにも満たない良好なコンディションのクルマも存在し、その大半が新車価格を上回る2000万円台から3000万円台の高値で流通しています。
新車が人気で納車までに数カ月から数年を要する場合、新車同然のコンディションの中古車を求める人も少なくありません。
Gクラスは受注台数と生産能力のバランスから、高いリセール価値を維持しているようです。
資産価値以外にも、さまざまな路面状況に対応する抜群の耐久性も特徴です。
本格的なオフローダーに採用されているラダーフレーム構造は堅牢性に優れ、高い悪路走破性を実現します。
Gクラスの4WDシステムはタイヤの空転時に使用するデフロック機能を搭載し、あらゆる走行シーンで頼りになりそうです。
また、ほかの高級車にはない唯一無二のフォルムも魅力。
Gクラスの象徴的な四角いフォルムや丸型のヘッドライトは初代から受け継がれている愛着のわくデザインです。
Gクラスを指名買いする人が多い理由はそうした独自性やステータスにありそうです。
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そんなGクラスには、将来の予想下取り価格である残価を最初に設定し、残りの金額を毎月分割で支払うメルセデス・ベンツの残価設定ローン「ウェルカムプラン」が用意されています。
契約満了時には残価の支払い、クルマの返却(売却)、あるいは新車への乗り換えから選択します。
従来の自動車ローン以外に毎月の支払い金額を抑えられるプランが設定されていることも、少しは人気に影響しているかもしれません。
Writer: 山城颯太
理系国立大学を卒業後、自動車メディアを中心にフリーランスのライターとして活動中。TOEIC 925点。クルマから電車、飛行機まで乗り物大好き。主に新型車のグレードに焦点を当てたモデル紹介、海外車の執筆などを担当。


































