三菱は軽乗用車「eKワゴン」「eKクロス」の一部改良を実施し、2025年7月24日より販売を開始しました。

　今回の改良には法規への対応などが含まれています。

　なかでも、eKクロスはSUV風のワイルドな外観をもつモデルですが、最も高価なグレードは一体どのようなクルマなのでしょうか。

　三菱の軽乗用車「eKシリーズ」は、軽トールワゴンのeKワゴン、eKクロスに加え、電気自動車の「eKクロス EV」、スライドドアを備える軽スーパーハイトワゴンの「eKスペース」という4タイプをラインナップしています。

　そんなeKシリーズの源流は2001年登場の初代eKワゴンにまでさかのぼります。

　初代モデルはシンプルかつすっきりとした外観で、デザインの基本要素は現行モデルにも継承されているといえそうです。

　3代目からは日産と三菱の合弁会社「NMKV」によって企画と開発が行われ、プラットフォームやエンジンなどは日産「デイズ」シリーズと共通化されています。

　eKワゴンの現行型は2019年に登場した4代目。

　ホイールベースを先代に対して65mm延長したことで後席の足元空間がさらに広くなりました。

　およそ6年ぶりとなるeKワゴンのフルモデルチェンジと同時に、クロスオーバー風の外観をもつeKクロスが初登場。

　ハイブリッドシステムの採用により、力強い走りと低燃費を実現させています。

　今回の一部改良では、eKワゴン、eKクロスの2車種を対象に、先進安全装備の法規への対応などが実施されました。

　eKクロスは新たなボディカラーを追加し、カラーバリエーションを充実させました。

　そんなeKクロスのなかでも最も高価なグレードが「T Premium 4WD」です。

　ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1670mm、ホイールベースは2495mm。最低地上高はeKワゴンと同じ155mmです。

　フロントには三菱のデザインアイコンである「ダイナミックシールド」を採用。同社の「アウトランダーPHEV」や「デリカD：5」にも採用されているタフな顔つきです。

　メッキ加飾を施したエクステリアパーツや15インチアルミホイール、ルーフスポイラーなど、基本的な装備が全車にそろっています。

　それに加えて、T Premiumはルーフレールがオプションで装着可能です。

　ボディカラーは新たに追加した有料色「ナチュラルアイボリーメタリック」を含め、モノトーンと2トーンをあわせた全10色をラインナップしています。

　インテリアカラーは全車共通のブラック、シートの素材にはファブリック生地を採用。

　運転席周りには、マルチインフォメーションディスプレイや本革巻きステアリング＋ステアリングヒーター、ステアリングスイッチが全グレードに標準で装備されています。

　また、電動格納式ドアミラーやタッチパネル式フルオートエアコンが標準装備となっているのも嬉しいポイントです。

　機能装備では、T Premiumは下位グレードに対して、オートブレーキホールド機能付き電動パーキングブレーキやパドルシフトが標準装備となっています。

　安全装備は衝突被害軽減ブレーキや踏み間違い衝突防止アシストなどを含む「e-Assist」を全グレードに搭載。今回の一部改良では衝突被害軽減ブレーキの警告灯制御と表示の変更と追加を行うなど、法規に対応させました。

　SRSエアバッグは運転席と助手席のみならず、サイドエアバッグやカーテンエアバッグも装備されています。

　T Premiumは360度モニターの「マルチアラウンドモニター」と「デジタルルームミラー」がともに装着されています。

　さらに、三菱初の高速道路同一車線運転支援技術「MI-PILOT（マイパイロット）」も標準装備。

　マイパイロットには、アダプティブクルーズコントロール（ACC）や車線維持支援機能（LKA）などが含まれます。

　パワートレインは、660ccの直列3気筒ターボエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドシステムを搭載し、トランスミッションはCVTを採用。

　なお、T Premium 4WDの価格（消費税込み）は210万6500円で、最安モデル「G 2WD」（174万3500円）との価格差は36万3000円です。