ミニバンの王様と呼ばれるトヨタ「アルファード」は、高級ミニバンとして多くのユーザーから支持されています。

　兄弟車に位置づけられている「ヴェルファイア」は、よくアルファードと比較されます。

　どちらも高級ミニバンとして人気ですが、何が違うのでしょうか。

　本記事では、アルファードとヴェルファイアの違いを、価格や外装・内装、燃費性能など複数の項目で徹底比較していきます。

　●ミニバンの王様「アルファード」とは？

　アルファードは、トヨタが誇る国内外で人気の高級ミニバンです。2002年に登場して以降、改良を重ねて2023年には4代目にフルモデルチェンジ。

　アルファードは高級感があり、重厚で落ち着いた雰囲気が特徴。大型のフロントグリルが圧倒的な存在感を放っており、街中を走っていても目を引くデザインとなっています。

　室内空間も贅沢な仕様になっているのが魅力。スペースにゆとりがある室内は、6〜8人（グレードによって異なる）が快適に乗車できる設計になっており、ファミリーカーとしても人気です。

　そのほか、走行性能や安全性能など、すべてにおいて上質さを追求しているのがアルファードであり、「ミニバンの王様」と呼ばれる所以でもあります。

　2025年1月には、マイナーチェンジモデルとPHEVモデルが発売されています。

　改良された点は、以下の通りです。

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・ドライブレコーダー（前後方）を備えたデジタルインナーミラーを全車標準装備
・4人仕様のコンプリートカーSpacious Loungeの設定
・アルファードのHEVモデルに8人乗りのXグレードを追加
・JBLプレミアムサウンドシステム（15スピーカー）および14インチリヤシートエンターテインメントシステムの設定をZにも拡大
・最上級グレードEvecutive LoungeにPHEVを追加
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　●アルファードの兄弟車「ヴェルファイア」とは？

　ヴェルファイアは、高級ミニバンのなかでアルファードに勝るとも劣らない人気があります。

　2008年に初代モデルが誕生し、以降はアルファードの兄弟車としてユーザーに支持されており、現在は3代目です。

　アグレッシブさを大切にしつつ、上質さも追求しているのが特徴。スタイリッシュで洗練されたエクステリアが魅力のひとつで、アルファードよりもスポーティな印象です。

　なお、ヴェルファイアもアルファードと同様に、2025年1月からマイナーチェンジモデルとPHEVモデルが発売されています。
改良された点は、以下の通りです。

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　・ドライブレコーダー（前後方）を備えたデジタルインナーミラーを全車標準装備
　・外板色に「プレシャスメタル」を追加（全3色展開に）
　・JBLプレミアムサウンドシステム（15スピーカー）および14インチリヤシートエンターテインメントシステムの設定をZ Premierにも拡大
　・最上級グレードEvecutive LoungeにPHEVを追加
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　●「アルファード」と「ヴェルファイア」の違いを徹底比較！

　ここからは、アルファードとヴェルファイアの違いを項目別で比較していきます。

　●ボディサイズ（全長・全高・全幅）

　ボディサイズは、アルファードとヴェルファイアどちらも全長4,995mm×全高1,850mm×全幅1,935mm（17インチの場合）となっており、違いはありません。

　重量はアルファードが2,060〜2,470kgなのに対して、ヴェルファイアは2,180〜2,470kgのため、グレードによってはヴェルファイアのほうが若干重いです。

　●グレード・価格

　グレード・価格もアルファードとヴェルファイア共に大きな差はありませんが、アルファードはXグレードがあるため、最低価格がヴェルファイアよりも安くなっています。

　●パワートレーン（エンジン）

　パワートレーン（エンジン）に関しては、アルファードとヴェルファイアのどちらも2023年の新型からTNGAプラットフォームを採用しており、ハイブリッドとPHEVを展開しています。

　そのほか、アルファードはZグレードで2.5Lガソリンエンジンを選択可能。ヴェルファイアはZ Premierで2.4Lターボエンジンを選択できます。

　●ボディカラー

　アルファードとヴェルファイア、それぞれで選択できるボディカラーは以下の通りです。

　ヴェルファイアはもともと2色展開でしたが、2025年1月のマイナーチェンジで「プレシャスメタル」が追加され、全3色から選べるようになっています。

　●フロントなどの外装デザイン

　アルファードとヴェルファイアは、「Forceful（重厚・勢い）× IMPACT LUXURY（次世代高級）」という共通のキーワードがあります。そのため、どちらも重厚感や高級感があるのが魅力です。

　アルファードは、大型のフロントグリルと一体化した洗練されたデザインが特徴。ヴェルファイアは、ワイドな印象の水平方向の大型フロントグリルと、ブラックのメッキパーツが存在感を際立たせています。

　このフロントデザインは好みが分かれ、アルファードかヴェルファイアどちらを買うかの決め手になる方も少なくありません。

　●内装

　内装はアルファードとヴェルファイア、どちらも2色展開です。ただし、アルファードはZグレードの場合はブラックしか選択できず、シート表皮が合成皮革となっています。

　ヴェルファイアは、すべてのグレードでプレミアムナッパ本革を採用しており、内装色も選択可能です。

　加飾に関してもそれぞれ違いがあるため、購入を検討する際はしっかりチェックしておきましょう。

　●安全性能

　安全機能に関しては、アルファードとヴェルファイアどちらも大きな違いはないです。

　高度運転支援機能のトヨタチームメイトや、トヨタの安全機能パッケージである「Toyota Safety Sense」が標準装備されています。

　また、どちらも全車「セーフティ・サポートカーS〈ワイド〉」となっています。

　2023年度の国土交通省とナスバ(（独）自動車事故対策機構)が自動車の安全性能を評価・公表する「自動車アセスメント」においては、予防安全性能評価で「Aランク」、衝突安全性能評価で「Bランク」を獲得。5段階中、上から2番目の「4つ星」の評価を得ています。

　なお、「Toyota Safety Sense」の先進機能は以下の通りです。

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　・プリクラッシュセーフティ：衝突回避・被害軽減のサポート
　・レーントレーシングアシスト：高速道路で車線の中央を走行するために必要なステアリング操作の一部を支援
　・レーンディパーチャーアラート：車線をはみ出しそうな時にディスプレイ表示やステアリングの振動、警報ブザーで警告
　・レーダークルーズコントロール：ミリ波レーダーと単眼カメラで先行車を認識し、車速に応じた車間距離を保ちながら追従走行を支援
　・アダプティブハイビームシステム：LEDの配光範囲を細やかに制御して夜間の見やすさをサポート
　・オートマチックハイビーム：ハイビームとロービームを自動で切り替え
　・ロードサインアシスト：標識や信号の見逃し防止をサポート
　・ドライバー異常時対応システム：異常や緊急時の救命・救護をサポート
　・プロアクティブドライビングアシスト：運転の状況に応じたリスクの先読みを行うことで安全運転をサポート
　・発進遅れ告知機能：先行車発進時や信号切り替わり時のうっかり出遅れ防止をサポート
　・緊急時操舵支援（アクティブ操舵機能付）：操舵と車線逸脱抑制をサポート
　・フロントクロストラフィックアラート：車両が接近中に発進しようとするとブザーと表示で注意を促す
　・レーンチェンジアシスト：高速道路でのレーンチェンジのための操舵や車線変更先車両監視の支援
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　●燃費性能

　燃費性能はグレードやパワートレーンによって異なりますが、Executive Loungeの燃費はアルファードとヴェルファイアどちらも同じです。

　なお、ヴェルファイアのZ Premier（ターボエンジン）の燃料はハイオクのため、検討する際に注意しましょう。

　●リセール・残価率

　アルファードとヴェルファイアの残価率はどちらも70％前後ですが、高年式の場合はもう少し高くなります。逆に10年落ちなどの低年式車は低くなります。

　グレードやオプションの有無などでも残価率は変わってきますが、アルファードとヴェルファイアは中古車市場でも需要が高いため、リセールバリューは比較的高いです。

　●まとめ

　ここまで解説してきたように、アルファードとヴェルファイアは、価格やボディサイズ、燃費性能・安全機能などに大きな違いはありません。

　デザインに関しては、どちらも高級感がありますが、内外装で異なる部分があるため好みが分かれるところでしょう。

　購入を検討する際は、予算や自分の好みなども踏まえて考えてみてください。