新車345万円! トヨタ新「“5人乗り”小型ワゴン」がスゴイ! 小さなボディで「めちゃ広い車内」実現! “斬新レトロ”なデザインも魅力的! 新しいスタンダード「JPN TAXI」は個人でも購入可能?
最近タクシー車両として多く採用されているトヨタ「ジャパンタクシー」。一体どのようなクルマで、個人で購入することは可能なのでしょうか。
新車345万円! トヨタ新「“5人乗り”小型ワゴン」がスゴイ!
2025年6月2日、トヨタは「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」の一部改良を発表しました。
このジャパンタクシーとは車名の通り、最近のタクシーに多く採用されているトールワゴン車ですが、一体どのような性能のクルマなのでしょうか。
また商用ではなく自家用として個人で購入することは可能なのでしょうか。

ジャパンタクシーは、トヨタが2017年から販売している「ユニバーサルデザインタクシー向けトールワゴン」。
もともとトヨタでは、タクシー用車両として「クラウンコンフォート」などセダンタイプを販売していました。
しかし、時代の流れとともにタクシーに対するニーズが変わり、より多様なユーザーに対応できるタクシー車両が求められるようになりました。
そこでトヨタではユニバーサルデザインの要件を満たした「次世代タクシーコンセプト」を開発し、2013年開催の「第43回 東京モーターショー」にて「JPN TAXI Concept」として発表。
そしてこのJPN TAXI Conceptが市販化されたのが、今回取り上げるジャパンタクシーです。
そんなジャパンタクシーは、「シエンタ(2代目)」などに用いられているトヨタ「Bプラットフォーム」を採用。
ボディサイズは全長4400mm×全幅1695mm×全高1750mmとなっており、同クラスのトールワゴンであるスズキ「ソリオ」(全長3790mm×全幅1645mm×全高1745mm)と比較すると、前後がかなり長いのが特徴です。
ドアはフロント2枚とリアの右側がヒンジ式、リア左側のみが電動スライド式となっています。
この電動スライドドアは開口幅720mm、開口高1300mmと大きく開く構造で、また車いす用のスロープが全車標準装備となっており、「車いすに乗ったままでも乗降が可能」な点も大きな特徴です。
室内はシート位置を工夫することで十分な前後席間距離を確保。天井が高く、床が低くフラットになっている点も、室内が広く快適に感じるポイントです。
シートは清掃しやすいように、合成皮革を用いたタイプを採用。多彩なシートアレンジも可能で、例えば車椅子に乗ったまま乗車する際は、助手席を前に倒して後席を跳ね上げることができます。
パワーユニットには、LPガスを使用する「LPGハイブリッドシステム」を搭載します。
エンジンは専用にカスタムされた1.5リッター1NZ-FXP型で、モーターと組み合わせることで最高出力100馬力を発揮。またトランスミッションは、電気式無段変速機(CVT)を採用しています。
衝突回避支援パッケージの「Toyota Safety Sense C」を標準装備するなど、もともと高い安全性能を持っていましたが、2025年6月2日の一部改良により衝突回避支援機能を強化。ほかにも緊急時操舵支援機能や低速時加速抑制機能も追加されました。
また、LPGタンクの容量の拡大やメーターの視認性の向上、天井サーキュレーターの吹き出し口が可動式(乗客が操作可能)になるなど、乗員・乗客の両者ともに「使い勝手の良さ」が向上しています。
ちなみにジャパンタクシーは、タクシー会社だけでなく、実は個人でも購入できます。
車両価格(消費税込)は標準グレードの「和」が345万5100円。上級グレードの「匠」が368万600円。
燃料が一般的なガソリンスタンドでは補充できないLPガスのため、補給場所の確保が必須になりますが、購入に前向きな人はトヨタディーラーで購入相談してみるといいでしょう。
販売開始から8年が経過した現在、「ジャパンタクシー」はタクシーのスタンダード車両になりつつあります。
今回の一部改良など、より快適に乗車できるクルマに仕上がっており、今後どのようなクルマに進化していくのか注目したいところです。
Writer: 大西トタン@dcp
(株)デジタル・コンテンツ・パブリッシング所属の編集者・ライター。幼少期に父親と一緒に灯油でエンジンのプラグを磨いたのをきっかけに車好きになる。学生時代はレーサーを目指しカートに挑むも挫折。現在は磨いた腕と知識を武器に自動車関係の記事をメインに執筆。趣味は週末に愛車フリードでのグルメ自販機巡り。






































