三菱「新型“7人乗り”SUV」世界初公開! 全長4.7m級の「ちょうどいいサイズ」&“1.5リッター“エンジン採用! FFな「デスティネーター」尼国で登場も日本は?

2025年7月17日、三菱がインドネシア・モーターショーにて、新型ミッドサイズSUVの「デスティネーター」を初披露しました。インドネシアで生産し、世界的に販売を展開していくようです。その新型SUVの日本導入はありえるのでしょうか。検討してみました。

1.5リッター・ターボの3列SUV

 2025年7月17日、三菱はインドネシア・モーターショーにおいて、新型SUVとなる「デスティネーター」をお披露目し、2025年7月23日より販売すると発表しました。インドネシアで生産し、今後はベトナムやフィリピンなどのアセアンをはじめ、南アジアや中南米、中東、アフリカと世界的に展開するといいます。

新型「“3列7人乗り”SUV」!
新型「“3列7人乗り”SUV」!

 新型デスティネーターは「いきいきとした家族が自信を持って一歩踏み出せるよう後押しするSUV」を商品コンセプトにした3列シートの7人乗りのミッドサイズSUVです。

 全長4680mm×全幅1840mm×全高1780mmのボディに3列シートを内包し、最高出力120kW(約163ps)の1.5リッター4気筒ターボ・エンジンとCVTのパワートレインを搭載したFFモデルです。

 エクステリアはYの字を寝かせたようなヘッドライト周りを特徴にしたモダンで力強いもの。先行する同じインドネシア生産のコンパクトSUV「エクスフォース」とも似たデザインテイストとなっています。

 室内を見れば、ドライバー向けの8インチディスプレイと12.3インチのスマートフォン連携ディスプレイオーディオが統合された、非常にモダンなインパネ周りのデザインが目を引きます。アンビエントライトやダイナミック・サウンド・ヤマハ・プレミアム・オーディオなどの上級装備だけでなく、ACCのような先進運転支援システムやコネクテッド機能までも用意されているとか。

 非常に充実した内容で、アセアンだけでなく、グローバル市場で売っていこうという、三菱の意志が見えるようです。

世界市場に、日本市場も入れてほしい!

 新型デスティネーターは、三菱自動車によって、アセアンや南アジア、中南米など世界市場で販売すると発表されましたが、残念ながら、その仕向け地に日本の文字はありませんでした。しかし、個人的には新型デスティネーターを日本に持ってきても、それなりに売れるのではないかと思います。それにはいくつもの理由があります。

 まず、最近の日本ではアセアンやアジアでの生産車に対する忌避感が薄れていると言えるでしょう。ホンダの「WR-V」や、スズキの「フロンクス」「ジムニーノマド」といったアセアンやインドで生産されたモデルが人気を集めています。三菱でもタイで生産する「トライトン」の販売が好調です。なんといっても、アセアンやアジア生産のモデルは、日本生産車と比べて割安感があります。新型デスティネーターも日本に導入するならば、かなりお買い得度を高くすることができるはずです。

 次に、3列シートのSUVは、一定のニーズがあるということです。トヨタの「ランドクルーザー」にマツダの「CX-80」などが人気となっています。特に、ラージサイズではなく、ミッドサイズSUVの3列シートモデルは、ライバルがほとんどなく、まさにブルーオーシャンと呼べる状況。ここは狙い目でしょう。

 また、今回発表された新型デスティネーターは純エンジン車ですけれど、三菱はインドネシア生産車である「エクスフォース」や「エクスパンダー」用に1.6リッターのハイブリッドのパワートレインを持っています。ハイブリッド人気が高い日本向けにするのであれば、そうしたハイブリッドを搭載すればよいことになるのです。

 そして新型デスティネーターは、もし仮に日本市場へ導入しても、既存ラインナップとぶつかりません。「アウトランダーPHEV」は、サイズも性能も価格も上。逆に「エクリプスクロス」は5人乗りですから、サイズ的にも、新型デスティネーターの下になります。

 前述の通り三菱がタイで生産するトライトンは、すでに日本に導入済みです。ピックアップトラックのニーズの小さい日本市場であってもトライトンは、三菱の期待通りに売れているとか。

 そういう意味で言えば、新型デスティネーターの日本でのニーズはもっと大きいはず。トライトンを入れた三菱であれば、新型デスティネーターを持ってきても、少しもおかしな話ではないのではないでしょうか。

 魅力的なモデルが1台でも増えてほしいと思うのは、クルマ好きの性です。ぜひとも、三菱の英断に期待しましょう。

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Writer: 鈴木ケンイチ

1966年生まれ。國學院大学経済学部卒業後、雑誌編集者を経て独立。自動車専門誌を中心に一般誌やインターネット媒体などで執筆活動を行う。特にインタビューを得意とし、ユーザーやショップ・スタッフ、開発者などへの取材を数多く経験。モータースポーツは自身が楽しむ“遊び”として、ナンバー付きや耐久など草レースを中心に積極的に参加。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを、分かりやすく説明するように、日々努力している。最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。

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