「何でも屋じゃありません」 東京消防庁が“緊急”の呼びかけ!? 救急要請「過去最多」で救急車“フル稼働”の大ピンチ! 実際にあった「全く緊急じゃない119番」多発で理解を呼びかけ
東京消防庁は公式SNSで、「何でも屋じゃありません」という画像を投稿しました。一体どうしたのでしょうか。
なんでもかんでも「救急車」呼ばないでください
東京消防庁は2025年7月15日、公式SNSを更新。「何でも屋じゃありません」という画像を投稿しました。
一体どういう意味なのでしょうか。

東京消防庁が投稿した、この「何でも屋じゃありません。」の画像には、青空の下をバックに救急車が写っています。
そして、このキャッチーな言葉とともに、以下のように記載。
「タクシーのように行きたい所へお連れできませんし、壊れた水道を直すこともできません。ただ、
人の命を救いに行くことができます。
それが私たち、救急です。」
東京消防庁によると、令和6年(2024年)中の救急隊の出場件数は、93万5373件。これは令和4年(2022年)から3年連続で過去最多を更新しているといいます。
そんななか、適切でない救急車の利用も相次いでいるようです。東京消防庁の公式サイトでは、実際にあった不適切な救急要請内容を掲載。
「20代男性が、引っ越したばかりで土地勘がなく病院がわからない」、「20代女性が、スマートフォンを操作しながら歩いていたら、看板にぶつかった」、さらに「20代女性が、14時頃から翌3時頃まで友人と飲酒し、気持ち悪くなった」という要請もあるようです。
1つ目のケースは、スマートフォンなどで検索したり、タクシーを呼べば済む話ですし、2つ目のケースも、歩行中にスマートフォンを使っていなければ、そもそもケガしないで済んだ話です。3つ目のケースも、お酒に関する自分の適量さえ知っていればここまで酔わなかったでしょう。
こうした利用者でも、救急要請があれば救急車を向かわさざるを得ず、救急車は常にフル稼働し、ひっ迫している状況が続いています。
いっぽう、連日35度を超える暑さを記録していることから熱中症も増えてくるほかに、事故による明らかに重症な外傷や、脳梗塞、心筋梗塞などの重篤な病気が疑われる症状が出現している「本当に救急車が必要な状態の人」からの通報もあります。
緊急ではない人からの通報で救急車が使われてしまうと、本当に救急車が必要な状態の人に行き渡らず、助かるはずの命を落とすことにもつながります。
東京消防庁は「救急車の出場が急増しています。限りある救急車。適時・適切な利用へのご理解をお願いします」と、呼びかけています。
もし救急車を呼ぶべきか迷ったら、「#7119」の「救急相談センター」に電話することで、24時間・年中無休で医師、看護師、救急隊経験者等の職員が相談窓口となって対応しています。
さらに、意識の障害やけいれん、けがやヤケドなどの事故のほか、顔の半分がしびれる、突然の激しい頭痛・胸痛、大量の吐血や下血など、「ためらわず救急車を呼んでほしい症状」を公式サイトで公開。速やかに119番に連絡するように案内しています。
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今回SNSで東京消防庁が公開した「何でも屋じゃありません。」の画像は、武蔵野美術大学 造形学部視覚伝達デザイン学科の青木 星海さんが制作。
公募で募集され、最優秀作品に選ばれたもので、SNSのほかに公式サイトでも公開しています。
























