スバル新型「レヴォーグ」まもなく登場? 最新「ハイブリッド」搭載で「燃費“大幅カイゼン”」に!? フォレスター“S:HEV”登場で「“日本に最適”モデル」どうなる?
2024年12月の「クロストレック」に続いて、スバルは2025年4月に新型「フォレスター」へストロングハイブリッド(S:HEV)を設定しました。次に期待したいのが、日本での使い勝手を考慮し開発されたワゴンモデル「レヴォーグ」です。
続々と搭載が進むスバルの「ストロングハイブリッド」だが
新型「フォレスター」に搭載されたスバルの新ハイブリッド「S:HEV」の販売が好調です。
こうなると、国内の道に最適なボディサイズで一定の人気を保つステーションワゴン「レヴォーグ」にも搭載して欲しいところ。
果たしてレヴォーグ“S:HEV”の導入はいつになるのでしょうか。

2025年4月17日に新型モデルが発売開始となったフォレスター。
通算6代目となる新型は、従来型の使い勝手を引き継ぎつつ、デザインやパワートレイン、使い勝手などが細部にわたってブラッシュアップされました。
最大のポイントは、パワートレインです。
従来型から引き続き、1.8リッターガソリン直噴ターボ仕様も設定されましたが、今作では2.5リッター水平対向エンジンに電気モーターを組み合わせたストロングハイブリッド「S:HEV」搭載モデルが新たに設定されました。
これにより、ハイブリッド車の燃費は、従来型(14.0km/L)から約25%向上した18.8km/Lへ改善。
燃料タンク容量も、従来型の48リッターから63リッターに増えており、昨今の燃費のいいクルマの目安「1給油=1000km」を計算上で達成しています。
ちなみに1.8リッターターボ車の燃費は13.6km/Lで、その差は歴然。スバルによると、受注状況もS:HEVのほうが好調で、全体の8割超を占めているといいます。
同社はクロスオーバーSUVである「クロストレック」にも2024年12月にS:HEV搭載モデルを追加しており、今回の新型フォレスターが同様のシステムを搭載するモデルとしては2例目となります
こうなると、クロストレックやフォレスター同様に、国内スバルを代表するモデルであるレヴォーグへのS:HEV搭載も期待したいところですが、レヴォーグに関しては、少し事情が異なるようです。
現行型のレヴォーグは、2020年10月にデビュー。国内での使い勝手を配慮し、扱いやすい全長4755mm×全幅1795mm×全高1500mmのサイズ感も大きな魅力となっています。
2024年12月には、年次改良された「E型」が発売となりました。
登場から5年が経過した直近(2025年4月から6月)の販売は月に1000台ほどで、うち約3割がクロスオーバーモデルの「レヴォーグ レイバック」だといいます。
販売目標とされる月2200台の約半分という状況を踏まえれば、ラインアップ強化によるテコ入れの必要性はあるものの、現行型へのS:HEVの追加は「ただちにはおこなわれない」と筆者(自動車ジャーナリスト 吉川賢一)は考えます。
その理由は、モデルサイクルです。
スバル車の多くは6年から7年でフルモデルチェンジを迎えています。
レヴォーグに関しても、初代は2014年4月に発表され、2020年には現行型(2代目)へ切り替わっており、およそ6年での刷新でした。
もしその流れを踏襲するとなれば、次期型(3代目)レヴォーグも早ければ2026年中にも登場する可能性があります。
現行型に新たなS:HEVを投入するには、生産ラインの改修や新規パーツ開発、販促体制の整備など、莫大なコストがかかり、残りライフが2年ほどのモデルにそこまでの投資を行うのは合理的とはいえません。
これは、レヴォーグが(ほぼ)国内専用モデルであることも関係します。
クロストレックもフォレスターも世界で販売されているグローバルモデルであり、特に米国における2024年の販売台数は、クロストレックが約18万台、フォレスターも16万台から17万台。
国内で約2.2万台しか販売されていないレヴォーグとの販売規模の差は歴然であり、搭載のための開発・生産・販売コストや、そのコストを回収できるだけの販売が期待できるかなどを考えると、現行型への採用は見送られる可能性が高いと考えられるのです。
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ステーションワゴン好きの筆者としては、ステーションワゴンとしての魅力と走行性能を両立し、国内でも扱いやすいボディサイズを維持するレヴォーグに、S:HEVが設定されないのは悔しいところですが、商品戦略や投資効率を考慮すれば仕方のないのでしょう。
ただし、もし国内の燃費規制強化などが施行されたりすれば、急きょ現行型レヴォーグにS:HEVが投入される可能性もないとは言い切れません。
2025年秋に開催される国内最大の自動車ショー「ジャパンモビリティショー2025」で、レヴォーグのS:HEV仕様(あるいはそのプロトタイプ)がサプライズ披露されるかもしれません。
スバルの今後の動きは引き続き注目していきたいところです。
Writer: 吉川 賢一
日産自動車にて11年間、操縦安定性-乗り心地の性能開発を担当。スカイライン等のFR高級車の開発に従事。新型車や新技術の背景にあるストーリーや、作り手視点の面白さを伝えるため執筆中。趣味は10分の1スケールRCカーのレース参戦、クルマ模型収集、サウナなど

















































































