真夏の車内どう対処? 瞬時に冷える「ACボタン」はオンに! でも冷風でないナゼ? エアコンが効かない原因と対処法とは
せっかくの快適ドライブが、暑さで台無しになってしまうのは避けたいものです。暑い日にエアコンが効かないと感じたら、まずは基本的な設定を確認しましょう。
猛暑前に確認を!クルマのエアコンが効かない原因と対処法
猛暑の季節が近づいてきました。
クルマに乗り込んでエアコンのスイッチを入れたのに「ぬるい空気しか出てこない」という経験はあるかもしれません。
せっかくの快適ドライブが、暑さで台無しになってしまうのは避けたいものです。
今回は、クルマのエアコンが効かなくなる主な原因と、効きを復活させる方法について詳しく解説します。

暑い日にエアコンが効かないと感じたら、まずは基本的な設定を確認しましょう。
A/Cスイッチがオンになっているか、温度設定が十分に低くなっているか、そして風量が最大になっているかをチェックします。
「A/C」とは「エアコンディショニングシステム」の略で、このスイッチをオンにすることでコンプレッサーが作動し、冷たい風を生み出します。
A/Cスイッチがオフになっていると、単なる送風モードになってしまうため、いくら温度設定を下げても冷たい風は出てきません。
また、真夏の炎天下で駐車していた車は、車内温度が非常に高くなっています。
エアコンをつけてすぐに冷えることは期待できないので、しばらく待つ必要があります。
効率よく車内を冷やすには、最初に窓を開けて熱い空気を外に逃がしてから、エアコンを作動させると良いでしょう。
エアコンの設定を正しく行っても冷えない場合は、以下の4つの原因が考えられます。
●エアコンフィルターの目詰まり
エアコンが効かない最も簡単に対処できる原因として、エアコンフィルターの目詰まりが挙げられます。
フィルターには、車内に送り込む空気をきれいにする役割があります。しかし、長期間使用していると、ほこりや花粉、ゴミなどが溜まってしまい、空気の通り道が狭くなります。
その結果、エアコンの送風量が低下し、「効きが悪い」と感じる原因になるのです。
エアコンフィルターは、約1年または走行距離1万km程度を目安に交換することをおすすめします。
エアコンフィルターは比較的安価で、多くの車種では自分で交換できる部品です。
一般的には、グローブボックス付近に設置されていることが多いので、カバーを外してフィルターの状態を確認し、必要に応じて新品と交換しましょう。
●エアコンガスの不足・漏れ
エアコンフィルターの交換でも改善しない場合、次に疑うべきはエアコンガス(冷媒)の不足です。
冷媒は冷たい風を作るために不可欠な物質ですが、長年使用していると、車の振動などによって少しずつ漏れ出してしまうことがあります。
冷媒が不足すると、エアコン本来の性能を発揮できなくなり、冷たい風が出なくなります。
対処法としては、冷媒の不足や漏れは目視では確認できないため、専門の機械を持つ整備工場やカーショップで点検する必要があります。
補充作業はディーラーや整備店で依頼すれば5,000円から6,000円程度で対応してもらえます。
最近ではECサイトで自分で冷媒を補充するキットも3000円程度で販売されているので、DIY好きな方は挑戦してみるのも一つの方法です。
ただし、新車購入後2-3年で効きが悪くなるような場合は、単なる冷媒不足ではなく、エアコンシステム自体に問題がある可能性が高いので、早めに専門店で点検を受けることをおすすめします。
また、豊田自動織機によると、環境保全を目的として近年はエアコン冷媒の充填量を低減する取り組みが進められているとのこと。
過剰に冷媒を補充しても「キンキンに冷える」わけではないので、メーカー指定の適正量を守ることが重要です。
●エアコン本体や配管内部の不具合
フィルターの目詰まりや冷媒不足でもない場合は、エアコンシステムの主要部品の故障が考えられ、具体的には、コンプレッサーや電磁クラッチ、エバポレーターなどの故障です。
エアコンの冷却性能低下の原因として、配管内部にエアコンオイルが付着し、冷媒の流れを妨げる「オイルファウリング」という現象が起こることがあります。これによって冷媒の循環が悪くなり、冷却効率が落ちてしまいます。
この問題も、エアコンガスクリーニングという専門的なメンテナンスで対処できます。
これは、古い冷媒を全て抜き取り、エアコン内部の汚れや異物を除去した後、新しいエアコンオイルと適量の冷媒を充填する作業です。




















