日産「新型スカイライン」登場へ 13年ぶり“全面刷新”で「セダン廃止」の可能性も!? “急ピッチ開発”が進む「日産の伝統モデル」がどうなるのか 考えられる現実的な“シナリオ”とは
FF化、SUV化もあり得るなかで見つけた“希望”
となると、次期スカイラインがほかの日産車とメカニズムを共用しやすい、EVやe-POWERのパワートレイン、前輪駆動プラットフォームなどを採用したモデルとなる可能性は充分にあります。

実際に現行16代目のトヨタ「クラウン」は、従来はFRセダンのほぼ一択となっていましたが、FF化やクロスオーバーSUVを主軸とした商品戦略へ転換し、一定の成果を挙げています。
しかし、スカイラインのブランドはファンやユーザーの熱狂的な支持によって作られてきたもの。
スカイラインのファンであり、1992年式の8代目スカイライン「GTS-tタイプM(R32型)」のオーナーでもある筆者(自動車ライター 山藤雄一)としても、前輪駆動のSUVのみになったスカイラインは、あまり想像したくないものです。
そこで着目したいのが、Re:Nissanの商品戦略について。
4つのジャンルのうち、スカイラインは日産を象徴するHEARTBEATモデルに分類されています。
なおHEARTBEATモデルには、ほかに「パトロール」や「エルグランド」、そして「フェアレディZ」といったモデルが分類されています。
また今回は明言されなかったものの、8月で現行型の生産が終了する「GT-R」もこの分類に入るモデルでしょう。
フェアレディZやGT-Rは、商品性を考慮するとスカイライン以上に前輪駆動化やSUV化というシナリオがあり得ないモデルだといえます。
そう考えると、次期スカイラインは次期Zや次期GT-Rとプラットフォームを共用化することで、ある程度の採算性を担保しつつ、従来までのキャラクターで生き残れる道筋が見えてきます。
もちろん、ZやGT-Rは販売台数を見込める車種ではないため、もし後輪駆動プラットフォームを新規で開発する場合は、より踏み込んだ商品企画が必要です。
しかし実現できれば、後輪駆動やガソリンエンジンの搭載、セダンとクーペを主軸としたモデル展開といった、従来の姿に近い形で新型スカイラインが生まれてくる可能性も、決してゼロではないのです。
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現在の日産が抱える危機を考えると、次期スカイラインがFRセダンを捨て、より収益性の高い人気ジャンルのモデルとなる可能性は充分あります。その一方、スカイラインが何故これまでファンの支持を受けてきたのか、日産自身の理解も非常に深いといえます。
最新の報道では、2027年度内にも日本デビューを果たすとされる新型スカイライン。今後も目が離せない存在です。

















































































