ホンダ斬新「“3列7人乗り”SUV」に大注目! めちゃ無骨な「カクカクデザイン」採用! “超ユニーク”で先進的な「クロスロード」とは!
かつてホンダが「クロスロード」というSUVは、初代と2代目で全く個性が異なるユニークなクルマでした。
ホンダ斬新「“3列7人乗り”SUV」に大注目!
かつてホンダは「クロスロード」というSUVを販売していました。
初代は1993年、2代目は2007年に発売されましたが、初代と2代目で全く個性が異なるユニークなクルマでした。

初代「クロスロード」は1993年11月に登場しました。といっても、同車はホンダが開発したものではなく、ローバー・グループが販売していた「ランドローバー ディスカバリー」のOEMです。
ボディサイズは全長4465mm×全幅1800mm×全高1950mmで、タイプは3ドアと5ドアの2種類を展開。
エクステリアは四角くてシンプルな「これぞオフロード車」といえる武骨なデザインとなっており、当時の日本車にはない迫力がありました。
エンジンはローバー製の3.9リッターV型8気筒ガソリンエンジンで、最高出力は180馬力/4750rpm。1970kgと重めのボディをものともしないパワーを発揮し、悪路でも優れた走破性を発揮しました。
同車はホンダが自社製SUVを完成させるまでの「つなぎ」のようなポジションでの販売だったことや、ローバーグループとの提携解消などもあり、1996年に販売終了。発売期間はわずか3年で、販売台数も484台と振るいませんでした。
しかし、OEMとはいえ、国内メーカーから発売されたタフなSUVということで、一部ユーザーからは高く支持された一台でもありました。
そして2007年、11年ぶりにクロスロードの2代目が登場します。初代とは異なり、こちらは自社開発モデルです。
ホンダのステーションワゴン「ストリーム」をベースに、ボディサイズを全長4550mm×全幅1695mm×全高1590mmと、3ナンバーサイズに拡大。
エクステリアもクロスオーバーSUVらしい、直線基調のタフさを感じるデザインになりました。ベースとは見た目が大きく異なるため、ストリームがベースと聞くと驚くかもしれません。
3列7人乗りの車内は、屋根を高くし、横幅を広げることで「居住性を重視した造り」になっています。また、多彩なシートアレンジが可能なのも特徴で、2列目を倒してリア空間を広くしたり、ラゲッジスペースを広くして荷物を多く積むこともできました。
初代はSUVとしての性能に大きく舵を取っていましたが、こちらは日常ユースも考慮したファミリーカーとしての味付けが強くなっています。
エンジンは1.5リッターと2リッターのSOHC i-VTECをラインアップ。最高出力は前者が140馬力、後者は150馬力とよりパワーがあります。運転席は、周囲の視認性の良さや扱いやすさを重視した配置・構造になっているのが特徴です。
こうして2代目クロスロードはミニバン的な性格も備えつつも、S-MXやステップワゴンとは異なる、アウトドアシーンでも活躍するクロスオーバーSUVとして展開されました。しかし残念ながら人気を得ることができず、初代同様に3年で販売が終了してしまいました。
このようにホンダのクロスロードは、初代・2代目ともに人気を獲得できなかった不運のSUVとなっています。
しかし昨今になって、手ごろな価格で手に入る、そこそこ性能のいいクロスオーバーSUVとして、2代目クロスロードが注目を集めています。
一部ではカスタムカーのベースとしても重宝されており、とくにアウトドアに特化したカスタムモデルは高価で取引されているシーンも。
先進的すぎたクロスロードの魅力に、ようやく時代が追いついたと言えるのかもしれません。
Writer: 大西トタン@dcp
(株)デジタル・コンテンツ・パブリッシング所属の編集者・ライター。幼少期に父親と一緒に灯油でエンジンのプラグを磨いたのをきっかけに車好きになる。学生時代はレーサーを目指しカートに挑むも挫折。現在は磨いた腕と知識を武器に自動車関係の記事をメインに執筆。趣味は週末に愛車フリードでのグルメ自販機巡り。






















