日産が新型「エルグランド」&「パトロール」発売へ!? 「軽・小型車・ミニバン」しか売れてない“現状”から脱却か?「魅力的な新型車」投入で業績回復に期待大!
今の日産の国内販売は、軽・小型車・ミニバンで8割を占める状況です。そのほかの車種は売れていないと言わざるを得ませんが、打開策はあるのでしょうか。
今の日産「軽・小型車・ミニバン」しか売れてない
日産は2024年度(2024年4月から2025年3月)に、6708億円の赤字に陥り、2万人の人員削減と7つの工場を閉鎖するリストラ策を公表しました。
そんな日産の国内販売状況を日本のユーザー目線で見ると、ごく少数の車種で支えられていることが分かります。
一体どういう状況になのでしょうか。

日産の2024年度における世界販売台数は約330万台で、国内販売台数は、軽自動車+小型/普通車を合計すると約46万台でした。
そして2024年度における日産車の国内販売ランキングを集計すると、1位はセレナ(1か月平均6814台)、2位はルークス(同5749台)、3位はノート(同4527台)、4位はデイズ(同3977台)、5位はノートオーラ(同3552台)となっています。
日産の国内販売台数の39%を占めた軽自動車に、コンパクトカーのノートとノートオーラ、ミニバンのセレナを加えると、2024年度に国内で売られた日産車の78%に達するという状況です。
かつての日産には、コンパクトカーのマーチ、ティーダ、キューブ、ラージサイズミニバンのエルグランドといった売れ筋車種があり、SUVのエクストレイルも2024年度の1か月平均2191台に比べると販売台数が多かったです。
そして、今の日産の国内販売が「軽自動車+ノート+ノートオーラ+セレナ」で約80%に達する理由は、売れ筋車種が大幅に減ったといえるでしょう。
マーチ、ティーダ、キューブ、エルグランドなどが廃止や売れ行きを落としたことで日産の国内販売台数も下がり、少数の車種が国内市場を支えざるを得ない状態になりました。
そして日産はメーカー別国内販売ランキング順位も下がり、1位のトヨタ、2位のスズキ、3位のホンダに続く4位です。直近の2025年1~5月の集計では、出荷を再開したダイハツにも抜かれて5位に後退しています。
国内のメーカー別販売ランキングを振り返ると、2008年頃までは多少の変動はあっても1位はトヨタで2位が日産でした。3位はホンダ、4位はスズキ、5位はダイハツと順位は安定していました。
ところが2010年代に入ると、日産の売れ行きと販売ランキング順位は急速に下がります。ホンダに抜かれて3位になり、2014年には、スズキとダイハツにも追い越されて現在と同じ5位まで下がりました。
一連の日産の衰退は、国内市場に向けた新型車の投入と重なります。リーマンショックの影響もあり、2011年から2019年までの約8年間にわたり、国内で新車として発売される日産車が1年に1~2車種まで減ったのです(マイナーチェンジやグレード追加などを除く)。
2015年のように、フルモデルチェンジなどを実施する新型車が1車種も登場しない年もあり、このわずかな期間に、日産の国内販売ランキング順位は、それまでの2位から5位まで転落。
その結果、2024年度にはセレナ、ルークス、ノート、デイズ、ノートオーラが日産の国内販売を支えることになったのです。














































