2025年5月における普通乗用車の新車販売ランキングを見ると、ミニバンやSUVが上位を席巻しており、これらの車種が多くの人々に支持されていることが明らかです。

　こうした市場の流れを先取りするかのように、トヨタ車体は2023年の「ジャパンモビリティショー」で、ミニバンの実用性とSUVの力強さを融合させたモデルを披露。

　その特徴的な仕様に、今もなおネット上では反響が集まっています。

　そのモデルとは「X-VAN GEAR CONCEPT（クロスバンギア コンセプト）」です。

　同車は、「多様なライフスタイルに寄り添い、誰もが自由に人生を楽しめる次世代のキャブワゴン」を目指して開発されたモデルです。

　ミニバンの快適さとSUVのタフな魅力を兼ね備え、従来のクルマの枠組みを打ち破る新しい選択肢を提示しています。

　全長4695mm×全幅1820mm×全高1855mmという現実的なミニバンサイズに設計され、3列シートで6人乗りのレイアウトを採用。

　家族のお出かけから友人との旅行まで、日常からレジャーまで幅広いシーンで活躍する仕様となっています。

　外観は、角張ったフォルムにマットブラックのバンパーやフェンダーを組み合わせ、SUVらしい力強さと存在感を放ちます。

　特筆すべきは、前後両方にスライドドアを備えつつ、通常のスライドドア車に見られる車体中部の「レール」を隠す工夫が施されている点。

　これにより、ミニバンの利便性を保ちながら、洗練されたスタイリッシュなデザインを実現しています。

　このミニバンとSUVの融合は、見た目にも新鮮な魅力を与えています。

　内装は、まるでリビングルームのような心地よさを追求。

　明るい色調のソファのようなシートと、開放感のある高い天井が、長時間のドライブでも快適な空間を提供します。

　運転席周りは直感的な操作性を重視したシンプルな設計で、ドライバーの負担を軽減。

　特に注目すべきは、Bピラーレス構造による大きな開口部を持つ前後スライドドアです。

　これにより、自転車や釣り竿といった大きなアウトドア用品も楽に積み込め、アクティブなライフスタイルをしっかりサポートします。

　さらに、3列シートは6つのアレンジが可能で、助手席を回転させて対話型の空間を作ったり、2列目をテーブル代わりにしたり、荷物を優先した広いスペースを確保したりと、シーンに応じた柔軟な使い方が可能です。

　この多機能性は、現代の多様なニーズに応える、まさに次世代の設計と言えるでしょう。

　ミニバンもSUVも、今や自動車市場で欠かせない人気カテゴリーですが、両者の良さを融合させたモデルは三菱「デリカD：5」が唯一です。

　クロスバンギアのようなコンセプトが市販化されれば、従来のミニバンやSUVの枠を超えた新しい選択肢として、幅広い層から支持を集めることでしょう。

　実際にネット上では、「ミニバンとSUVのいいとこ取り」「家族連れにもアウトドア派にも最高のクルマになりそう」「Bピラーレスの大きなスライドドアは画期的！」といった期待の声が多数。

　一方で、「市販化されたら価格が気になる」「燃費や環境性能も重視してほしい」といった現実的な意見も。

　また、「このサイズ感なら駐車場にも困らなそう」「シートアレンジの自由度が高く、キャンプや旅行で重宝しそう」と、具体的な使用シーンを想像する声も多く見られました。