トヨタ新型「C-HR」がスゴい! “少し大きい”全長約4.5mのクーペSUVボディに斬新“サメ顔”採用! パワフルな高性能ユニット搭載した「プラス」欧州仕様とは?
2025年3月12日、トヨタはカーボンニュートラル達成に向けたマルチパスウェイ戦略と、欧州で展開するバッテリーEV(BEV)を発表しました。そのなかで、新型SUVとして「C-HR+」が披露されました。どのようなモデルなのでしょうか。
全長約4.5mのクーペSUVボディに斬新“サメ顔”採用!
2025年3月12日、トヨタはカーボンニュートラル社会の実現に向け、マルチパスウェイの取り組みのもと、欧州にてバッテリーEV(BEV)のラインナップを拡充していくことを発表。そのなかで新型「C-HR+」が世界初公開されました。
新型C-HR+はSUVタイプのBEVで、既存のBEVラインナップを拡充するクルマだといいます。果たしてC-HR+には、どのような特徴があるのでしょうか。

もともとC-HRは2016年に発売されたCセグメントのクーペSUVでした。
当時は全世界的にSUVのラインナップを拡充させようとしている時期で、その波はBセグメントやCセグメントにも押し寄せていました。
日本の自動車メーカーもそれに応じるように、さまざまなSUVモデルを発売。他社に少し遅れて2016年に発売されたのが初代C-HRでした。
車体をサイドから見たとき、運転席を頂点にテールに向かって下がっていくルーフがスタイリッシュで、Cピラーに取り付けられたドアハンドルのおかげで、まさしくクーペ×SUVというスタイリングが強調されました。
パワートレインは、1.8リッター直列4気筒エンジン+ハイブリッドに電気式無段変速機を組合せた仕様と、1.2リッター直列4気筒インタークーラー付ターボエンジンにCVT、あるいは6速MTを組み合わせ仕様がありました。
C-HRは2023年に日本市場で生産終了したのち、欧州では2023年6月にフルモデルチェンジした2代目モデルが発表され、順次発売されたのですが、残念ながら現時点で日本には導入されていません。
2代目C-HRは初代よりマイルドな印象のエクステリアになりましたが、張り出し感のあるフロントフェンダーは一目でトヨタブランドであることを象徴しているほか、大胆な2トーンカラーが用意されるなど、個性的なデザインが目を引きます。
ボディサイズは先代同様に全長4.3m級のサイズを維持。パワートレインは1.8リッターハイブリッド、2リッターハイブリッド、2リッタープラグインハイブリッドの3種類です。エンジンはいずれも直列4気筒で、トランスミッションはすべて電気式無段変速機です。
そして、新型C-HR+は、C-HRのクーペスタイルを維持しつつ、BEV(バッテリー電気自動車)専用プラットフォームで開発された新たなモデルとなります。
欧州は特に気候変動問題への取り組みが活発で、BEVを含む電動車の保有台数も世界的に高い傾向にあります。
それはBEVのラインナップにも表れており、欧州のトヨタではサイズが小さい順に、Bセグメントの「アーバンクルーザー」、Cセグメントの新型C-HR+、Dセグメントの「bZ4X」と隙間なくBEVを用意するなど、BEVの拡充が進められています。
新型C-HR+のボディサイズは全長4520mm×全幅1870mm×全高1595mm、ホイールベースは2750mm。通常のC-HRよりも少し大きなサイズとなっています。
バッテリー容量は57.7kWhと77kWhの2種類があり、前者にはFWD(前輪駆動)、そして後者にはFWDとAWD(四輪駆動)がラインナップされます。
航続距離は57.7kWhのFWDが455km、77kWhのFWDが600km、同じくAWDが525kmです。驚くべきはBEVらしい加速性能で、AWDは0-100km/hの加速はわずか5.2秒を達成したと言います。
外観はC-HRとは異なり、新型C-HR+専用のデザインを採用。空力特性を追求しながら、流れるようなシルエットとワイドなスタンスによる美しいエクステリアを表現しました。
また、フロントマスクには近年のトヨタ車に共通する個性的な「ハンマーヘッド」デザインが採用され、テールは一文字タイプを装着します。
内装は、水平基調のインパネデザインがモダンな印象です。14インチのマルチメディアディスプレイや2つのワイヤレススマートフォン充電、室内に自然光をもたらすパノラマルーフ、後席用エアコン操作パネルなど、充実した装備内容となっています。
キャビンは「ワンランク上」の造形を実現。余裕のあるヘッドルームや前後900mmのカップルディスタンスなど、Cセグメントとは思えないパッケージが特徴です。
また、416リットルのラゲッジスペースを確保。多くの荷物を積載できます。
その他、フロントシートのワイヤレススマートフォン充電器(2口)や、リアシートのUSBポート(タイプC 2口)など、最近のクルマにある基本的な装備はきちんと備えています。
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新型C-HR+はトヨタの欧州戦略において、なくてはならないBEVです。
日本での発売は今のところ予定されていませんが、デザインやサイズ、ユーティリティを考慮しても、いつ国内導入されてもおかしくないモデルだと言えるでしょう。
Writer: 廣石健悟
1985年長野県生まれ。鉄鋼系物流会社や半導体パッケージメーカーの技術者を経てフリーライターとして独立。19歳で自動車に興味を持って以来、国産車を中心にさまざまな情報収集をしている。これまで乗り継いだ3台のクルマはすべてMT車。4台目となる現在の愛車はマツダ アテンザセダン(6速MT)
















































