エンジンを冷やす冷却水は水道水でもOK? 市販のクーラント液は何が違うのか

エンジンの冷却水はオーバーヒートを防ぐのに欠かせませんが、いざとなれば水道水でもよい、という話も。実際にはどうなのでしょうか。

そもそも水で薄めて使うけど…

 エンジンの冷却水は、エンジン内部を循環することでエンジンの熱を吸収します。リザーバータンク内の冷却水が不足していたり、エンジン内を循環しなくなったりするとオーバーヒートの危険が高まります。

クーラントタンクに水を継ぎ足すイメージ

 冷却水には一般的に「クーラント液」が使われますが、緊急時には水道水を足してもよい、という話も。そもそも市販のクーラント液は多くの場合、車種ごとのタンク容量や使用環境にあわせて、原液を水道水で希釈して使うものです。

 水道水を継ぎ足しても問題はないのでしょうか。自社オリジナルのクーラント液も販売しているカー用品店「オートバックス」を展開するオートバックスセブン(東京都江東区)に話を聞きました。

――冷却水は、クーラント液の代わりに水道水を使ってもよいのでしょうか?

 緊急時はかまいませんが、そのまま長期で利用することは推奨はできません。冷却水が漏れている場合などに、水道水を継ぎ足し、整備工場やカー用品店などまでの応急措置とすることはあるでしょう。ただそうした場合、残液をいちど抜き、漏れている箇所を直して新しい液に入れ替える必要があります。

――クーラント液は水道水と比べて何が違うのでしょうか?

 クーラント液は、(不凍液などに用いられる)エチレングリコールを主成分としています。水道水ではエンジン周りを錆びさせ、冬は凍ってしまうこともあり、冷却機能に支障をきたします。クーラント液は水道水よりも沸点が高く、錆びにくくなっています。

――定期的に冷却水を入れ替えたほうがよいのしょうか?

 最近のクルマは最初から「スーパーロングライフクーラント」と呼ばれるクーラント液が使われており、推奨されている入れ替え時期は4年ごと、または走行距離8万kmと、かなり長寿命になっています。「スーパー」ではないロングライフクーラントは、2年に1回、または走行2万kmでの交換をおすすめしています。

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