スバル「660ccの高級車」がスゴい! 流麗“クーペ”フォルム×全長3.3m級の「マイクロサイズ」! ワンモーションスタイルもカッコいい「R1」とは
生産終了したクルマを振り返ると、意外にも“隠れた名車”が多いことに気づかされます。スバル「R1」も、そんな一台と言える存在です。いったいどのようなクルマだったのでしょうか。
スバルの「2+2“プレミアム”クーペ」がスゴかった!
自動車の歴史を振り返ると、非常に個性的なモデルがありました。
当時はあまり人気がなく短命に終わったモデルでも、現在では再評価されるクルマが数多く存在します。その中の1台が、スバル「R1(アールワン)」です。

R1は、2005年1月に登場した軽自動車です。販売終了は2010年4月で、約5年という短命で終わってしまったモデルでした。
1958年に発売され、「てんとう虫」という愛称で親しまれた軽自動車「スバル360」のコンセプトを継承したモデルといわわれています。
兄弟車の5ドアモデル「R2」よりパーソナルユースに特化し、上質な仕立てとした「プレミアムマイクロクーペ」として位置づけられていました。
4人乗りですが、後席はあくまでも「プラス2」という位置づけ。
スタイリングは「流れるようなワンモーションフォルム」をコンセプトに、丸みを帯びたフォルムでまとめられた3ドアハッチバックとなっています。
ボディサイズは全長3285mm×全幅1475mm×全高1510mmで、軽自動車の中でも特にコンパクトな部類に入ります。リアにかけて絞り込んだ造形や張り出したフェンダーが強調され、単なる小型車とは異なる存在感を放っていました。
インテリアは運転席中心のコックピット設計で、素材や加飾の選択に上質さが追求されていました。
たとえば特別仕様車「プレミアムブラックリミテッド」では、フロスティパール加飾のインストルメントパネルやブラックの専用シート(パールスエード×本革)が採用され、軽自動車の枠を超えた「小さな高級車」というべき上質な仕立てが特徴でした。
装備面では、電動格納式ドアミラーやスマートキー、オートエアコンなど快適装備が採用されています。
エンジンは、軽自動車には珍しい4気筒の「EN07」型で、自然吸気(NA)に加え、のちにスーパーチャージャー(SC)の2タイプが設定されています。
全車CVTを採用し、一部グレードには7速マニュアルモード付きCVTも装備されていました。
駆動方式はFFとフルタイム4WD(ビスカスカップリング式)が設定されています。
スバルが軽自動車の自社生産から撤退を決定したのは2008年で、R1はその過渡期に生まれたモデルでした。
独自の上質志向とパーソナル性を備えた“小さな高級車”という設計思想は時代を先取りしており、生産終了から15年が経過した今でも、スバリストを中心に高い評価を受け続けています。
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