2790万円の価値はある? 「後席」が最高だった…極上「ファーストクラスパッケージ」に驚き! メルセデス・マイバッハ「EQS 680 SUV」乗った印象は?【試乗記】

後席の快適性はピカイチ! 「ファーストクラスパッケージ」とは

 シートタイプは、後席が3人掛けになる5人乗りが標準で、左右独立シートになる2人掛けの4人乗り仕様を「ファーストクラスパッケージ」として設定しています。

 左右独立シートをはじめ、後席中央部にセンターアームレストヒーター、専用シャンパングラス格納、温冷機能付カップホルダー、クーリングボックス(クーラーボックス)を用意。

 さらに、前席背もたれ裏に格納式テーブルも備わります。なお、後席両側の11.6インチモニター「MBUXリアエンターテインメントシステム」やリアのタブレットは、同パッケージには含まれておらず、最初から標準装備になります。

 ショーファードリブンとして使える「ファーストクラスパッケージ」の後席は、身長171cmの筆者の場合、全身が包まれるようなシートサイズの余裕があります。

 ショーファーの中には、足元も頭上まわりももっと広いモデルもありますが、座面と背もたれはもちろん、ヘッドレストやオットマンまで身体が触れるすべての場所がソフトで、快適性も抜群。

 それでながら座面の底付き感とは皆無で、ロングドライブでも頻繁に姿勢を変える必要はなさそうです。

 後席には停まった状態のみで、走行状態で乗る機会はありませんでしたが、先述した乗り心地の良さも含めてショーファーとして最高の環境を提供してくれるのは間違いありません。

走りはどんな感じ?
走りはどんな感じ?

 装備、機能面では、インパネのセンターディスプレイで操作できる電動コンフォートドアが目を惹きます。リアも含めて全ドアがスイング式ですが、自動で開閉操作が可能です。

 そのほか、最近のメルセデスでお馴染みの対話型インフォテイメントシステム「MBUX」はもちろん、拡張現実を使った「MBUX ARナビ」、メーター、センターディスプレイ、助手席前にまでディスプレイを配置した3枚の高精細パネルによる先進性の高さも享受できます。

 そのほか、「V2H」、「V2L」の給電機能にも対応し、万一の災害時などに備えることもできます。

 ショーファードリブンとしてのみ使うのはもったいないのは、メルセデスの高級モデルらしく、運転が好きであればステアリングが握りたくなる走りの良さを十分に堪能できるはず。

 2790万円の価値は、運転席でも後席でも実感できるのではないでしょうか。

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Writer: 塚田 勝弘

中古車の広告代理店に数ヵ月勤務した後、自動車雑誌2誌の編集者、モノ系雑誌の編集者を経て、新車やカー用品などのフリーライター/フリーエディターに。軽自動車からミニバン、キャンピングカーまで試乗記や使い勝手などを執筆。現在は最終生産期のマツダ・デミオのMTに乗る。

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