寒い! だからといって“常に内気循環”はNG!? エアコンの「内気循環」「外気導入」「AUTO」はどう使い分ける?

カーエアコンには「内気循環」と「外気導入」がありますが、それぞれの機能や切り替えタイミングを認識している人は少ないのではないでしょうか。また、「AUTO」をいつ使うのかわからないという人もいるかもしれません。一体どのように使い分ければ良いのかを解説します。

基本的には“外気導入”推奨! 適切なタイミングで切り替えを

 クルマのフロント部分にはさまざまなスイッチが配置されています。

 しかし、なかには、いつどのような場面で使用するのか分からないというスイッチもあるでしょう。

オンの時は「内気循環」、オフの時は「外気導入」(画像はイメージ、umaruchan4678/PIXTA)
オンの時は「内気循環」、オフの時は「外気導入」(画像はイメージ、umaruchan4678/PIXTA)

 たとえば、クルマのなかに横向きのU字矢印が描かれているスイッチ。これは、「内外気切り替えスイッチ」と呼ばれるもので、エアコンを使用するときに「内気循環」と「外気導入」を切り替える役割を持つスイッチです。

 スイッチがオンのときは、外気を取り入れる部分が閉まるため、外からの空気は入らず車内の空気が循環します。スイッチがオフのときは、外気を取り入れる部分が開いている状態で、外の空気を車内に取り込み換気を行います。

 オンが「内気循環」、オフが「外気導入」と覚えておきましょう。

 では、内気循環と外気導入はどのように使い分けるのでしょうか。

 自動車メーカーの整備士によると、「基本的に外気導入を推奨している」とのことです。長時間、内気循環のままにしていると、車内湿度が高くなり、ガラスの内側が曇りやすくなります。

 また、JAF(日本自動車連盟)が行ったテストによると、内気循環で1時間走行したときに、外気導入と比べて約5.5倍も二酸化炭素濃度が高くなることが分かっています。

二酸化炭素濃度が高くなると疲労や眠気に繋がる可能性があるので、長時間運転するときは1時間に1回程度のペースでスイッチをオフにして外気導入を行いましょう。

 ただし、夏場に車内を早く冷やしたいときや、トンネルの中など空気が汚れやすい場所を走行する際は、内気循環にして車内に外気が入らないようにするのがおすすめです。

 寒さの厳しい時期になり、「外気導入にすると寒い」という理由で常に内気循環にしている人も少なくありません。しかし、適切なタイミングで外気導入にして、外の空気を取り入れることを意識しましょう。

 以下に、「内気循環」と「外気導入」の使い分けのポイントを整理していますので、参考にしてください。

―――
●内気循環
・車内温度を冷やしたり温めたりしたいとき
・トンネル内や渋滞時など外気が汚れていそうな場所を走行するとき
・大型ディーゼル車の後ろなどを走行していて排気ガスを避けたいとき
・花粉やほこりが多い環境のとき

●外気導入
・車内に外の空気を入れたいとき
・窓ガラスの曇りを取りたいとき(冬などに)
・長時間の運転
・比較的空気が綺麗な場所を走行するとき
―――

 なお、外気導入にすると「花粉やホコリが気になる」という人もいると思いますが、エアコンフィルターは花粉を「ろ過」してくれます。逆に、内気循環にしたままのほうが服などについた花粉が滞留してしまうため要注意。

 どちらにすればいいか判断できないときは、「AUTO」を使用するのがおすすめです。

 最近のクルマには基本的にAUTOボタンが備わっており、オンにすると自動的に車内が設定した温度になるようにエアコンを調整し、内気循環と外気導入の切り替えも自動で行ってくれます。

※ ※ ※

 ここまで解説してきたように、内気循環と外気導入を場面や状況に応じて使い分けることで、車内を快適な状態に保てます。特にこだわりがない場合は、自動で切り替えをしてくれるAUTOボタンを使うのがおすすめです。

 これからさらに冷え込んできますが、内気循環と外気導入を上手く使い分けて、快適なドライブを楽しんでください。

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Writer: マツ

2022年からフリーのWEBライターとして活動開始。上場企業からの依頼で、SEO記事を中心にVOD・通信系(WiFi・光回線など)などのジャンルを執筆して経験を積む。現在も企業が運営する複数のメディアで記事を執筆。読者に役立つ内容を、わかりやすく執筆することを心掛けている。

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