ダイハツ「“5ドア”軽SUV」がスゴい! 全長3.4mの超本格“四駆ターボ”で「ジムニー」対抗!? 精悍ボディもカッコいい「テリオスキッド」とは

1998年に登場したダイハツ「テリオスキッド」は、軽自動車の規格内で本格SUVの性能を実現した個性派モデルです。どのようなクルマなのでしょうか。

5ドア×フルタイム4WD×ターボ搭載の「軽SUV」

 生産終了してしまったモデルを改めて振り返ると、意外にも「隠れた名車」が多いことに気付かされます。

 ダイハツが2012年まで販売していた「テリオスキッド」もそんな1台です。

5ドアの“本格”「軽SUV」!?
5ドアの“本格”「軽SUV」!?

 テリオスキッドのデビューは1998年。兄貴分の「テリオス」のコンセプトである「いつでも楽しく、どこでも快適な新世代コンパクト4WD」を受け継ぎ、軽自動車の規格内で本格的なSUVを実現するという明確な目的を持って開発されました。

 センターデフロック付きのフルタイム4WD、FRベースの駆動レイアウト、全車ターボエンジン、モノコックにラダーフレームを溶接した「ビルトインラダーフレーム式」という本格的な構成は、「小さな本格派」というキャッチフレーズにふさわしい存在でした。

 また、同様の本格的な四輪駆動を備えた軽のライバル、スズキ「ジムニー」や三菱「パジェロミニ」が3ドアだったのに対し、ダイハツのみが5ドアだったのも、テリオスキッドの大きな特徴といえます。

 エクステリアは、リアマウントのスペアタイヤをはじめとする本格SUVらしいスタイルを採用。グリルやヘッドライトも力強い表情を持ち、ボンネット上にインタークーラー用エアインテークを備えるモデルも用意されました。

 ボディサイズは全長3395mm×全幅1475mm×全高1675-1760mmと軽自動車規格内に収まる範囲ながら、最低地上高は標準モデルで195mm、スポーティモデルでも175mmと高めに設定され、悪路走破性への配慮がうかがえます。

 インテリアは基本的に実用性重視のシンプルな設計ですが、特別仕様車ではステアリングやメーターパネルにメッキ加飾や専用装備が施され、質感向上が図られていました。

 搭載されるエンジンはすべて660ccの3気筒ターボ。EF-DEM型(60PS)と、インタークーラー付きEF-DET型(64PS)の2種類が設定され、2006年のマイナーチェンジ以降はEF-DET型に一本化されました。

 トランスミッションは5速MTまたは4速ATが選択可能で、駆動方式は当初4WDのみでしたが、2000年にはFRモデルも追加されています。

 装備面では、時代やグレードに応じて変化がありましたが、上級グレードではキーフリーシステムや高性能オーディオ、MOMO製本革巻ステアリングなどが設定され、快適性や質感にも配慮されていました。

 安全装備としては、デュアルSRSエアバッグやABSが順次採用されています。

 なお車両価格は、FR車で約130-150万円、4WD車で約130-170万円(最終モデル)でした。

 本格派の軽SUVとして愛され続けたテリオスキッドですが、2012年に生産終了を迎えます。

 背景には、基本設計が古く燃費規制の強化や安全基準の変化への対応が難しくなったこと、さらに競合モデルの進化や軽オフローダー市場の縮小などといった時代の要請に応えることが難しくなっていた事情があると考えられます。

 それでもその魅力は今なお色褪せておらず、中古車市場では4WDモデルや特別仕様車に高い評価が集まっています。

 5ドアの実用性に加え、FRベースの駆動系とターボエンジンによる走破性と爽快感を両立したテリオスキッドは、まさに「小さな本格SUV」という言葉がふさわしい、個性派軽SUVの代表格だったといえるでしょう。

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Writer: 佐藤 亨

自動車・交通分野を専門とするフリーライター。自動車系Webメディア編集部での長年の経験と豊富な知識を生かし、幅広いテーマをわかりやすく記事化する。趣味は全国各地のグルメ巡りと、猫を愛でること。

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