全長5m超え「大型SUV・ミニバン」発売なるか!? 「アメリカからの“日本車”逆輸入…」 日本政府が本気で後押し? 消費者・メーカーでの課題感とは
日米政府間の「関税交渉」の中で、アメリカからの譲歩を引き出すための「ひとつの手段」として日本政府が「アメリカから日本へ日本車の逆輸入を促進する」という報道がありました。もしそれが実現する場合、どのような課題があるのでしょうか。
「アメリカ産の日本車」を日本に輸入する最大の課題とは
最大の課題は、商品性の違いです。
アメリカ市場はライトトラックと呼ばれる、ピックアップトラックとSUVがシェア7割以上を占めます。
収益性が高いのは、V8エンジンやV6ターボを積んだフルサイズピックアップトラックやフルサイズSUV。代表例はフォード「F150」やトヨタ「タンドラ」などです。
それより少し小さいサイズが、ミッドサイズピックアップトラックとミッドサイズSUV。代表例は、トヨタ「ハイランダー」、マツダ「CX-70」、日産「パスファインダー」です。またトヨタ「シエナ」やホンダ「オデッセイ(北米仕様)」など全長5m以上のミニバンなどもこの辺りに分類されます。

さらに小さいサイズのクルマが、コンパクトSUVです。近年はコンパクトSUVがどんどん大型になりミッドサイズSUVに近いイメージになっています。代表例は、トヨタ「RAV4」、ホンダ「CR-V」です。
そもそもアメリカ市場は、C/Dセグメントと呼ばれる中小型セダンの市場の中核でした。
「カローラ」「シビック」「カムリ」「アコード」がいまでもアメリカのユーザーにとって日本車の定番です。
それが2010年代に入り、C/DセグメントでのコンパクトSUVシフトが加速したという経緯があります。
つまり、仮に「アメリカ産の日本車」を日本に輸入する場合、日本でも一定の需要のある「RAV4」など、モデルがかなり限定されてしまいます。
または、ホンダがアキュラを、また日産が日本国内生産分も含めてインフィニティを国内向けに導入することも、理論上は選択肢となります。







































































