外した「冬タイヤ」どう保管する? 「横置き」「縦置き」正解はどちら? “屋外保管”で思わぬトラブルにも! プロが教える「タイヤを長持ちさせる保管方法」とは!

温暖な地域ではすでに、豪雪地帯でもそろそろスタッドレスタイヤから夏タイヤに履き替える頃でしょう。では、外したスタッドレスタイヤを保管するにはどうするのがベストなのでしょうか。

タイヤの保管方法は「ホイールの有無」で決まる

 2025年4月下旬現在、北海道でソメイヨシノの開花が相次いでいます。現在満開なのは東北地方北部です。
 
 桜の開花とともに徐々に気温も温暖になってきており、温暖地域ではすでに、降雪地帯の多くの地域でも、この4月下旬から5月上旬にかけ、スタッドレスタイヤ(冬タイヤ)から夏タイヤに履き替える人も増えてくるでしょう。
 
 では、使わなくなったスタッドレスタイヤの保管方法はどうするのがベストなのでしょうか。

(画像はイメージです/PIXTA)
(画像はイメージです/PIXTA)

 降雪地帯に暮らす人にとって、クルマのシーズンごとの準備といえばスタッドレスタイヤ・夏タイヤの履き替えです。

 その間、当然使わないタイヤをどこかに保管する必要があります。

 そして言わずもがな、タイヤはゴムでできている消耗品です。使っても使わなくても日々、この瞬間も劣化していきます。

 ただし、ちょっとした工夫で劣化スピードを緩やかにすることは可能です。

 原材料費の高騰などからタイヤ価格も毎シーズンのように値上げされており、来シーズンも使えるよう、ちょっとでも長持ちさせたいものです。

 使わなくなったタイヤの保管方法についての最適解をタイヤのプロに聞いてみました。この道40年という、タクシードライバーからスーパーカーオーナーにも支持されているタイヤショップの方による見解です。

「空気圧を適正値の半分程度(1~1.5kpa)まで落とすことで、タイヤ本体への負荷を軽減させる効果があります。

 保管する前に水洗いでタイヤの汚れを落とし、乾燥させてください。また、良い機会なので、溝に挟まっている小石をできるだけ取り除いてください」

 まず、タイヤを外したタイミングで、冬の間に溜まった汚れをしっかり洗浄することが大切です。

 特に豪雪地帯では、路面に塩分を含む凍結防止剤が撒かれていることもあり、これに解けた雪が混じって泥汚れになることもあります。

 ついでに、ホイールも一緒に洗い、普段は手の届かない裏側や車体との接続部(ハブ)周辺も洗浄すると良いでしょう。

 では、洗ったタイヤはつぎのシーズンまでどう置いておくのがいいのでしょうか。

「まずタイヤ単体だけなのか、ホイールが装着されたままなのかによって、それぞれ保管方法が変わってきます。

『タイヤ単体(ホイールなしの場合)』は、縦置き(接地面を縦にする方法)がおすすめです。

 できるだけタイヤの変形を抑えるためにも、市販のタイヤラックを用意して保管するようにしてください。

『ホイールが装着されたままの場合』は、ホイールの重量を分散できるため横置き(タイヤの側面を下にする方法)がおすすめです」(タイヤショップスタッフ)

 多くの人は、夏タイヤと冬タイヤを用意するとき、それぞれホイールもセットで用意し、「タイヤ+ホイール」という状態にしておくのがほとんどです。

 ただし、シーズンごとに夏タイヤ・冬タイヤを同じホイールで「付け替え」て使う人もおり、その場合はタイヤは裸の状態です。

 保管時は「タイヤが裸」なのか「タイヤ+ホイールのセット」なのかで「縦置き」「横置き」と2通りあるのです。

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