常識を変えた 新型「Aクラス」、走りはCクラス、装備はSクラス以上!?

プラットフォームからエンジンまで新しい新型「Aクラス」

 ここで新型「Aクラス」の気になるプロフィールを紹介しておきましょう。

 新型Aクラスは新たな「MFA2」というアーキテクチャを用いて作られた全く新しいモデルとなります。ボディの3サイズは全長4419mm×全幅1796mm×全高1440mm、ホイールベースは2730mm(欧州仕様数値)と、以前より一回り大きくなりました。

メルセデス・ベンツ 新型「Aクラス」(欧州仕様)

 搭載エンジンは全部で3種類(欧州仕様)。ガソリンエンジンでは、A200というモデルに搭載されるのが、ルノーと共同開発した1.4リッター(実際は1332cc)の直列4気筒直噴ターボエンジンです。新開発のこのエンジンは、メルセデス・ベンツの4気筒としては初めて気筒休止機構を備え、最高出力が163ps、最大トルクが250Nmを発生します。

 そして先に記した「A250」に搭載されるのが、従来のエンジンをアップデートした2リッターの直列4気筒直噴ターボで、最高出力が224ps、最大トルクが350Nmを発生します。

 両タイプともにトランスミッションは7速のツインクラッチである7G-DCTが組み合わせられます。1.4リッターに組み合わせられる7G-DCTは新開発の小型軽量版となります。さらに本国ドイツにはディーゼルエンジンも用意されており、これは1.5リッターのディーゼルターボで116ps/260Nmを発生。これにも7G-DCTに組み合わせられます。

 サスペンションはフロントがマクファーソンストラット。リアは2種類が用意されており、16~17インチのタイヤ&アルミを装着するモデルはトーションビーム、18~19インチを装着するモデルはマルチリンクとなります。さらにオプションとして、可変ダンピングシステムも用意されています。

 さて、この新型「Aクラス」最大のトピックは、こうした走りや安全装備の面ではなく、ライバルはもちろん、同社の最上級モデルの「Sクラス」でも備えていない、全く新しいマルチメディアシステム、「MBUX」(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)という新世代のユーザーインターフェースを真っ先に取り入れたことです。

 実際にインテリアに目を移すと、このMBUXの採用によって新たな表示系をもたらす高精細のワイドスクリーンコックピットが誕生していることにまず、強烈なインパクトを感じます。

 なぜならそこには、これまでのようなフードがあってその下にメーターがあるのではなく、ドライバーの目の前に1枚のパネルがドーンと置かれるだけだからです。10.25インチのディスプレイが2つ並べられる構成となっているこの表示画面ですが、これらはハンドルに搭載されたタッチコントロールボタンや、センターコンソールにおかれたタッチパッド、または画面に直接触れて動かすタッチスクリーンのいずれでも操作することが可能です。サクサクと動くその様はまるで、スマホを操作している感覚そのもので直感的に使えるわけです。

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