常識を変えた 新型「Aクラス」、走りはCクラス、装備はSクラス以上!?

Sクラスよりも先に先進機能搭載「インテリジェント ボイス コントロール」

 このMBUXには、インテリジェント ボイス コントロールと呼ばれるもの新機能があります。これは自然言語理解の力を備えておりドライバーが、「Hey Mercedes」と呼びかけると、即座に「How Can I help You?」と返事をしてます。

メルセデス・ベンツ 新型「Aクラス」(欧州仕様)の運転席まわり

 これに対して乗員が何か要求を言葉にすることで、反応を示してくれます。どういうものかを最もイメージしやすいのは、アップル社のiPhoneにおけるSiriや、スマートスピーカーなどのグーグルホームやアマゾンエコーなどでしょう。これらと同じように、曖昧な会話でもAI(人工知能)が理解をしてくれて、インフォテインメントや車両操作関連の機能を動かすことができます。

 実際に使ってみると、従来はコントローラーでメニューを出して、深い階層までいって車両の機能を設定していたような煩わしさから解放されてとても便利です。

 他にもたくさん機能はあるのですが、このようにAクラスは、どのクルマも使っていなかった、自然な対話型のユーザーインターフェイスを取り入れた上に、人工知能による学習や予測機能を盛り込んだ最初のクルマとなったわけです。

 ここから感じるのは、今回このシステムをメルセデス・ベンツがAクラスという、同社の最もコンパクトかつリーズナブル(であろう)なモデルに最初に搭載した意義でしょう。

 こうした新たな装備は、開発費や新たな機構が必要とされるため、フラッグシップモデルに搭載されるのが通常でした。しかし今回、メルセデス・ベンツはそうした新たな装備をAクラスに搭載したことで、これまでの常識を覆しました。

 もちろんこのMBUXは、まだまだ進化の余地はありますし、音声の認識等もたまにしくじることはあります。そうした細かなことはさておき、まずは実際に搭載してみるという、その姿勢が自動車のパイオニアとしてのメルセデス・ベンツらしさを感じさせる部分でもあります。

 このMBUXが今後さらに進化して多くの人に受け入れられると、自動車の価値観は大きく変化するとも考えられるわけです。ならば「新型Aクラスは完璧なのか?」と誰もが思うでしょう。しかしながら、気がかりな部分がひとつあります。

 それは筆者が最初に乗った「A250のエディション1」などは、Aクラスという従来モデルとは思えない、装備の豊富さと充実度からすると500万円は遥かに超えて600万円台でもおかしくない価格になるのでは? と感じた部分です。

 これだけ様々なものを覆す存在ゆえに、それなりにお金をかけ開発されていることで、それに合わせて車両価格がどうなるのか? 気になるところです。

 果たして価格の面も含めて日本仕様がどうなるのか? 新型Aクラスがヒット作になるのか、ここがひとつのポイントとなりそうです。新型Aクラスの日本上陸は、2018年の終わり頃と噂されています。

【了】

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