日産の新たな「小さな高級SUV」いつ登場? 上質インテリア×1.4リッター「ハイブリッド」採用で投入!? 「最新型キックス」の日本導入が遅れているワケとは
日産のコンパクトSUV「キックス」は、2代目の新型が米国でデビューし、プレミアム感とスタイリッシュさを増したことで日本でも熱い視線が注がれています。果たして、日本にはいつ投入されるのでしょう。
北米の「キックス」 日本導入はいつ?
「新型キックスは日本へ導入されないのか!」そう思っている、というか憤りを感じている人も少なくないかもしれません。
日産「キックス」は、同社の国内販売としては唯一となるコンパクトSUV。
現在、日本では引き続き初代モデル(同音の軽SUVとは別モデルです)が販売されているわけですが、北米市場では昨年2024年にフルモデルチェンジした2世代目モデルが登場しています(初代も併売中)。

ダッシュボードやメーター、そしてヘッドレストにスピーカーを組み込んだ「BOSE」オーディオなど、北米仕様を見る限り車両の仕立てなどは「ノート」と近い関係にありそう。インテリアの質感は向上し、より上質感を感じられるクルマとなっています。
「じゃあ、それを日本向けにすればいいじゃないか!」…そう思うのも当然だし、ゆくゆくはそうなる可能性が高いでしょう。
キックスは日本でも人気を得たモデルなので、1世代だけで終わらせずフルモデルチェンジして販売を継続する可能性が高いと思われます。となれば、やはりフルモデルチェンジが待ち遠しいです。
でも、日本ではすぐに新型キックスへのフルモデルチェンジを実施できない事情があります。それは組み合わせるパワートレインの問題です。
日本で販売している現行キックスは「e-POWER(イーパワー)」と日産が呼ぶシリーズハイブリッドを全車に搭載しています。
しかし北米で販売している新型キックスのパワートレインはガソリンエンジンのみ。
141psを発生する2リッター4気筒自然吸気エンジンだけの設定で、ハイブリッドはないのです。
もし新型キックスを日本で発売するとなっても、ハイブリッドはなくてガソリンエンジンだけとなったら、多くの人は「えっ?」と感じるでしょう。
初代がハイブリッド専用車だったのに、フルモデルチェンジしたらガソリン専用車になるというのは普通ならあり得ません。
というわけで、新型キックスが日本で発売されるタイミングは、ハイブリッドの開発が終わったときと考えればいいでしょう。
世の中にはフルモデルチェンジと同時に、ガソリン車とハイブリッドの両方が用意される車種もありますが、新型キックスはまず先行してガソリン車が開発されて北米で販売スタート。
続いてハイブリッドの開発に取り組んでいると思われます。
ちなみにハイブリッドは、現行「セレナ」に搭載されている1.4リッターエンジンを組み合わせるタイプと筆者(工藤貴宏)は予測します。
ところで、現在日本で売っているキックスは「ハイブリッド専用車のみ」というのは触れましたが、その背景にあるのは「『日産は電動車』というイメージを作り上げていく」という狙いがあります。
しかし、現在の「エクストレイル」のように、ハイブリッドモデルだけだと車両価格は高くなりがちで、そのぶんユーザー層を狭めてしまいます。
新型になれば、装備の充実やインテリアの上質化などで、ただでさえ価格も上昇するでしょうから。
とはいえキックスは日産SUVのエントリーモデルでもあるので、より広いユーザーにアピールする必要があるはずです。
そのためには、ガソリン車も用意して価格帯を下へ広げ、より多くのユーザーにマッチさせることも必要だと筆者は考えます。
では、肝心のフルモデルチェンジ時期はいつでしょう。
これに関してはあいにく筆者も情報を持っていませんが、「2025年度中」の登場を期待したいところです。
Writer: 工藤貴宏
1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに寄稿している。執筆で心掛けているのは「そのクルマは誰を幸せにするのか?」だ。現在の愛車はマツダ CX-60/ホンダ S660。
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