高額すぎる「サンルーフ」 つける“理由”はどこにある? 開ければ「心地よい風に青い空と白い雲」… 「全く使わないから不要」論もあるが今「あえて選んでおくべき」大きな理由とは
クルマのオプションとして今も根強い支持を集める贅沢装備のひとつが「サンルーフ」ですが、一方で設定車種も減りつつあります。あえて装着すべき理由はどこにあるのでしょうか。
初めて「サンルーフ」を味わった興奮が忘れられない
クルマの屋根を開放的にしてくれる「サンルーフ」ですが、今はそもそも設定がないというモデルも増えてきました。
装着率が下がっていることが要因のようですが、それでもあえて装着すべき理由について考えます。

筆者(松村 透)のサンルーフ原体験は、中学のとき、部活動の顧問の先生が乗っていたクルマでした。
世代がバレますが、車種はホンダの3代目「プレリュード」。4WSが搭載され、リアタイヤが独得の動きをするあのモデルです。
遠征先の学校から徒歩で駅まで向かう際、顧問の先生が愛車であるプレリュードのリアシートに乗せて駅まで送ってくれたのです。
そして何やらボタンを押すと、屋根の一部がグワンと動いてするすると収納されていきます。
屋根の一部がぽっかりと開き、青空が見え、心地よい風が車内に吹き込んできます。
もしかしたら、顧問の先生としても愛車のプレリュードを自慢したかったのでしょうか。
人生初のサンルーフ体験に大興奮したのはいうまでもありません。
以来、いつかサンルーフ付きのクルマに乗ってみたいと密かに思うようになりました。
時は流れ、筆者も運転免許を取得し、クルマを運転するようになりました。
ある日、父親がクルマを買い換えるというのでカタログを見せてもらうと、トヨタ「チェイサー」(90系)を考えているというではありませんか。
ここぞとばかりにサンルーフ(トヨタでは「ムーンルーフ」と呼称)を“激推し”しました。
しかし、10万円を優に超えるオプション価格、安くはないということで、当初ムーンルーフはあえなく却下。
それならば「オプション代はこちらで払うから」とアルバイトで貯めた貯金をはたき、なかば無理やりムーンルーフ装着車(チルト機能付き)となったのです。
そしていざチェイサーが納車されると、タバコを嗜んでいた父親はチルト機能付きのムーンルーフがいたく気に入ったようで、乗るたびに開閉していたほど。
筆者もついに念願のサンルーフ付きに乗れたと、感激したのを昨日のことのように覚えています。































