愛知~静岡「無料で信号ゼロ」ついに完成! 新バイパス「名豊道路」全通のスゴさとは!? 実際に走って見えてきた「意外な課題」も

実際に走行! その「実力」の一方で見えてきた「課題」は

 今回の全線開通により、名豊道路は西側で「名四国道」(国道23号)、東側で「潮見バイパス」「浜名バイパス」(国道1号)と直結しました。これにより、名古屋市緑区の折戸交差点から静岡県浜松市中央区の篠原東交差点付近までの約100kmの区間が、信号なしで走行できる無料の「実質的高速道路」として利用可能になりました。これは、愛知県南部や静岡県西部地域の交通ネットワークにとって画期的な出来事と言えます。

全通した名豊道路(筆者撮影)
全通した名豊道路(筆者撮影)

 今回、筆者(佐藤 亨)も全線開通後の名豊道路を実際に走行してみました。3月下旬の日曜夕方、浜松市内の篠原東交差点付近を午後3時50分頃に出発し、名古屋市緑区の折戸交差点を目指しました。

 到着は午後6時15分頃で、所要時間は2時間25分、平均時速は約40km/hでした。途中、新たに開通した蒲郡バイパスの手前(豊川為当IC付近)での車線減少箇所と、岡崎バイパスから知立バイパスにかけての区間で交通集中による渋滞に遭遇しました。

 しかし、開通前は蒲郡市街の一般道を迂回する必要があり、信号待ちや右左折の煩わしさがあったことを考えると、多少の渋滞はあっても信号なしで走り続けられるメリットは大きく、運転のストレスは格段に軽減されたと感じました。

 ちなみに、筆者が走行した翌日の平日の午後5時頃の篠原東交差点から折戸交差点までの移動時間をGoogleマップで調べてみたところ、ちょうど2時間ほどとなっていました。また、別の日の平日午後12時頃(一般的に昼間で最も交通量が少なくなる時間帯)では、1時間40分ほどとなっていました。

 半世紀の歳月を経て悲願の全線開通を果たした名豊道路ですが、まだ完成形ではありません。多くの区間が暫定2車線での供用となっており、交通量の増加に伴う渋滞の発生・悪化が懸念されています。特に開通したばかりの土日には、さっそく蒲郡区間を中心に混雑が見られたとの報告がSNSで見られました。

 沿線自治体などで構成される名豊道路建設推進協議会は、国に対して早期の全線4車線化を強く要望しており、現在、豊橋バイパスの一部(大崎IC~野依IC)と岡崎バイパスの一部(西尾東IC~幸田芦谷IC)で4車線化事業が進められています。

 しかし、筆者が走行した際に見た蒲郡バイパスの状況などからは、全線4車線化の実現にはまだ相当な年月を要する可能性も感じられました。地域住民や道路利用者の期待に応えるためにも、一日も早い全線4車線化の実現が待たれます。

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Writer: くるまのニュース編集部

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