「2000GT」後継機!? トヨタが「超高性能モデル」を36年ぶり公開! 4.5リッターV8×「300km/h」実現の軽量ボディが凄い! “画期的技術”採用の「4500GT」をカウンシルで披露

トヨタは「AUTOMOBILE COUNCIL 2025(オートモビル カウンシル2025)」でコンセプトカー「4500GT」を実車公開しました。

36年ぶりに幕張に来た「4500GT」

 トヨタは2025年4月11日、「AUTOMOBILE COUNCIL 2025(オートモビル カウンシル2025)」でコンセプトカー「4500GT」を実車公開しました。
 
 どのようなクルマなのでしょうか。

「トヨタ4500GT」
「トヨタ4500GT」

 4500GTは、1989年の「フランクフルトモーターショー」で世界初公開された4人乗りクーペのコンセプトカーです。同年10月にオープンしたばかりの幕張メッセ(千葉市美浜区)で初開催された第28回「東京モーターショー1989」でも披露されています。

 次世代高性能スポーツカーを目指し、エクステリアデザインから各機構に至るまで、最先端の技術を投入。現代では一般的になった多数の画期的なシステムを取り入れ、現在まで続くトヨタの新世代スポーツカーづくりの元となったモデルです。

 また4500GTという名称は、トヨタの名車「2000GT」をオマージュしたもので、その再解釈モデルだとされました。

 ボディサイズは全長4365mm×全幅1830mm×全高1210mm、ホイールベース2490mmです。

 エクステリアは「空気との対話」をテーマに、高速走行を実現するために、「コーダトロンカ(砲弾型)」と名付けられたスタイルをまとっています。

 クーペのような流麗なボディにハッチバックに類似するリアを持ち、現在ではいわゆる「シューティングブレーク」というボディ形状に分類されますが、スポーツモデルではファストバックスタイルが多かったなかで非常に斬新なものとなっていました。

 フロントは空気の流れを考慮してノーズ先端を中心とした円錐形状とし、サイドはフロントウインドウの傾斜角を大きくしつつ、ルーフを長く取ってリアへの空気の流れを整流。

 特徴的なリアはウインドウを立て、ルーフ後端で前方からの流れを剥離させ、揚力(クルマを持ち上げる力)の低減を目指しています。

 これらは風洞実験やスーパーコンピューターなどの最新技術を用い、徹底して空力性能を追求した結果、Cd(空気抵抗係数)値は「0.29」という、非常に低い数値を獲得しました。

 パワーユニットはレスポンスの高さを追求した、4.5リッターV型8気筒DOHCで、あえて大パワーを発揮する過給器は採用せず、NA(自然吸気)の伸びやかなフィーリングを重視。

 ユニット自体はトヨタ「セルシオ」に採用のV8エンジン「1UZ」型がベースですが、5バルブ化と排気量のアップ、吸気系の変更などで、最大出力300馬力・最大トルク39kgmを発揮。

 これに当時は画期的だった6速MTや、トルセンLSDを搭載したほか、フロント・リアサスペンションには路面追従性に優れるダブルウィッシュボーン式を用い、現在でも高性能車にのみ採用される後輪操舵や可変サスペンションなども採用。

 さらに、C-FRP素材のボンネット(反射を抑えるマット塗装)や樹脂素材の積極的な採用などによる徹底した軽量化も相まって、車体重量1450kgを実現。300km/h走行を可能にしています。

 また、インテリアや各種装備も300km/h走行において操縦のしやすさに配慮され、視線移動を抑えたインパネやホールド性の良好なスポーツシート、液晶サンシェード付きフロントガラスなどを装備。

 また、スポーツカーの楽しみを最大化させる、エキゾーストシステムやノイズキャンセラー、スーパーライブサウンドシステムも装備しています。

 発表後はモータージャーナリストを招待した試乗会なども実施されましたが、残念ながら市販化には至りませんでした。

※ ※ ※

 今回の展示では、1989年の東京モーターショー以来、36年ぶりの幕張での披露となりました。トヨタ博物館・トヨタ会館 館長の榊原 康裕氏は4500GTについて、以下のように話しています。

「今回、オートモビルカウンシルが10周年記念ということで、『Classic Meets Modern and Future(過去が見た未来)』というテーマがあり、そのテーマに沿って展示しました。

 4500GTは今でこそ当たり前になりましたが、当時としては画期的だった多数の技術を採用しています。例えば、空気圧のセンサーや4WSなどは、(スポーツカーだけでなく)一般車にも活きています。

 また、(4500GTの特徴である)空力では当時、Cd値だけ(を追求すると)言われていたのが、バンパー一体のスパッツがついているなど、今の『空力操安(操縦安定)』という考えとも一致します」

 4500GTはスポーツカーづくりだけでなく、現在のクルマの流れや考えを生み出したモデルということで、過去から現在に至るまでの技術やデザインの「生みの親」ともいえます。

 榊原氏によると、来場者からは「懐かしい」「昔見た」など、30年以上を経ての再びの登場に、4500GTが披露された当時の衝撃を知る人からは感嘆の声が寄せられているといいます。

※ ※ ※

 オートモビル カウンシル2025は、4月11日から13日まで幕張メッセで開催されます。

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4件のコメント

  1. 過去ネタ

    • 初代ソアラとかMR2がコンセプトカーだった頃のヤツじゃないの。
      また古いクルマを。

  2. だっさ・・・。かっこわり~・・・。

  3. 当時自動車各雑誌、デザインのボロクソ評価の記憶がありますけど

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