「噂のホンハイ」日本に「新型MPV」26年導入!? 来年以降「続々・新型車」投入へ 驚きのビジネスモデルが明らかに!?
2025年4月9日に台湾の鴻海科技集団(ホンハイ)は、東京都内で開催した「EV戦略説明会」において今後の展開を明らかにしました。
コンパクトミニバンやSUVなど続々と投入! 日本には何がくる?
ボディサイズの小さい順で見ていきますと、「モデル A」は、BセグメントとCセグメントの中間に位置するMPV(マルチパーパスビークル)。
乗用、ライトキャンパー、タクシーなど様々な用途に使えるため、20社近い様々なブランド向けにCDMSすることを想定しています。26年に日本導入予定。
それより少し大きな「モデル B」は、イタリアのカロッツェリア、ピニンファリーナがデザインを手がけたBセグメント。
ボディ寸法は、全長4315mmx全幅1885mmx全高1535mm、ホイールベースが2800mmm。
RWD(リア駆動)がベースでモーター性能は最大出力172kW、最大トルク340Nm。AWDでは同モーターを前輪にも使い、最大出力344kW・最大トルク680Nmという高性能としています。
バッテリー容量は58kWhで満充電での航続距離は500km。
25年に台湾で投入した後、26年には日本の自動車メーカー向けにオセアニアで投入します。
次いで「モデル C」は昨年、都内で開催されたシャープ関連イベントで出展されています。
ボディ寸法は、全長4695mmx全幅1895mmx全高1625mm、ホイールベースが2920mm。モーター性能はモデルBと同じ。
バッテリー容量は、58kWhと83kWhの2種類で航続距離はそれぞれ500kmと700km。25年にはアメリカで投入します。
「モデル D」は日本のミニバンより少し全高を抑えた、クロスオーバーMPV。
全長5195mmx全幅1995mmx全高1785mm、ホイールベースが3200mm。
ホイールベースは長いですが後輪操舵を採用して最小回転半径は5mを切ります。またエアサスペンションによって乗降性を確保しています。
27年後半にアメリカで導入が決まっており、日本でも是非投入したいとのことです。ちなみに、シャープEVコンセプトもモデルDです。

そしてまだ契約が成立していないのが、セダンの「モデル E」。
モーター出力は前200kW、後250kWで、停止状態から時速100kmまでの加速は2.8秒の俊足。
さらに、まだ契約が成立していないモデルとして、ピックアップトラックと大型バンの存在が今回、明らかになりました。
この他、すでに台湾で市場導入済みの大型バス「モデル T」、新設計のマイクロバスの「モデル U」のそれぞれを27年に日本導入する計画です。
このように、ホンハイのCDMSでは、EVをフルラインアップ化していて、すでに日本メーカーを含めてグローバルで契約が成立しているというのですから、驚きです。
仮にこうしたCDMSが自動車産業の主流になってしまうと、自動車メーカーの存在意義が大きく変わってしまうでしょう。
自動車メーカーは基本技術よりも、ブランド戦略を重視する必要に迫られます。
ホンハイとしては、まずCDMSを普及させてホンハイのEVメーカーとしての実力を世の中に示しながら、自動車メーカーがデザインや基本設計を行うCMSの需要を拡大したい考えです。
いずれにしても、自動車メーカーは自社工場を持たないファブレス化が進むことが前提となるため、雇用問題が懸念されます。
ホンハイが狙う、新たなビジネスモデルの行方はどうなるのでしょうか。
ユーザーとしての今後の動きに注目したいところです。
Writer: 桃田健史
ジャーナリスト。量産車の研究開発、自動車競技など、自動車産業界にこれまで約40年間かかわる。
IT、環境分野を含めて、世界各地で定常的に取材を続ける。
経済メディア、自動車系メディアでの各種連載、テレビやネットでの社会情勢についての解説、自動車レース番組の解説など。
























































