日産「エルグランド」生産終了へ 現行3代目は登場15年目となる2025年に終売! 次期型は25年度から26年度に登場か
日産は2025年2月13日に「ターンアラウンドの取り組み」の進捗を発表しています。そのなかで、「2025年度から2026年度にかけてプラグインハイブリッド(PHEV)を搭載した新型車を投入するほか、新型の軽自動車や大型ミニバンを投入します」と明かしていました。この大型ミニバンは「次期エルグランド」と見られていましたが、この度現行型エルグランドの生産終了が日産広報部への取材で明らかとなっています。
日産「3代目エルグランド」 2025年内で生産終了へ
日産「エルグランド」は、「キング・オブ・ミニバン」として高級ミニバン市場を切り拓いたモデルですが、現行型の発売から15年が経過したことで、いよいよ次期型の登場が待たれています。
そんななか、日産広報部によるとエルグランドの現行型が、まもなく生産終了する予定であることがわかりました。

エルグランドは1997年5月に登場しました。押し出しの強いデザインに豪華なインテリア、高い動力性能を持つパワートレインを採用したことで、高級ミニバンという新たなジャンルを開拓します。
現行型は3代目で、2010年8月に発売。堂々としたデザインや豪華なインテリアはそのままに、従来のFR(後輪駆動)レイアウトからFF(前輪駆動)に刷新した低重心プラットフォームの採用により、スポーティな路線へと変化しています。
一方、遅くとも7〜8年ほどでフルモデルチェンジされる国産車としては異例ともいえるほどの長いモデルライフを送っています。
これまで数回に及ぶデザインの変更や運転支援のアップデートなどが実施され、昨年5月にも法規対応に伴う仕様変更が行われていました。
そうした状況でミニバン市場は大きな変化を見せています。
従来のような大家族の移動という目的に留まらず、従来の大型セダンに代わって、VIPや重役などを乗せるショーファーモデルとしての役割も担うようになりました。
最大のライバルであるトヨタ「アルファード/ヴェルファイア」はショーファーモデルとしても支持を受け、非常に好調を維持しており、2023年6月のフルモデルチェンジでさらに高級ミニバン市場を牽引する存在になっています。
対して、現行エルグランドはデザインやパワートレインといった部分だけでなく、先進運転支援システムなどの機能面でも設計の古さが際立ってきました。
そして今回、日産の広報部は「具体的な事実は答えられない」としつつも、「まもなく生産終了する」と初めて明らかにしました。
今後、生産終了時期が決定次第、徐々に受注を停止していくものとみられます。
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現在のところ、次期エルグランドについて日産から公式なアナウンスはありませんが、2023年10月開催の「ジャパンモビリティショー2023(JMS2023)」では、高級ミニバンのコンセプトカー「ハイパーツアラー」が出展。
高級ミニバンであるという点や、現行エルグランドと共通性を感じるデザインを採用していたことから大いに注目を集めました。
そして2024年3月、日産は中期経営計画「The Arc」を発表。このとき、2026年度までに計30車種の新型車を投入することがアナウンスされ、日本では乗用車ラインナップの80%を刷新し、5車種の新型車を投入することが明言されています。
この発表では、投入予定とみられる新型車のイメージシルエットが走行する動画が披露され、そのなかには大型ミニバンタイプのモデルの姿があり、徐々に現実味を帯びています。
さらに2025年2月には、「2024年度 第3四半期決算発表」および「ターンアラウンド(経営改革)の取り組み」の発表で、2025年度から2026年度にかけ、「大型ミニバン」を投入すると宣言したのです。
日産における大型ミニバンは、エルグランドもしくは海外専用モデルの「クエスト」のどちらかですが、クエストはすでに販売を終了しているため、事実上、次期エルグランドの登場が示唆されたかたちになります。
今回の現行エルグランド生産終了も、この次期エルグランド登場への布石とも捉えられ、今後の動きに注目されます。
現在日産には大型車のFF用フレ-ムが存在しません。現在のフレ-ム流用なのか、新規なのか?
現在の日産の体力から言えば、セレナの様に、現エルグランドからの延長か