住江製作所「フライングフェザー」の発売から70年が経過しました。
　
　このクルマについて、現在でも様々な反響があります。

【画像】超カッコイイ！ 38万円で“運転免許不要”な「“軽”自動車」を画像で見る（55枚）

　フライングフェザーは、住江製作所が製造、販売していた超小型モビリティ。発売されたのは1955年で、デザインは日産出身の富谷龍一氏が行いました。

　ボディサイズは、全長2767mm×全幅1296mm×全高1300mm、ホイールベースは1900mm、乗車定員は2人、車両重量はわずか400kg。

　エクステリアは、布製の幌を装着した屋根や、ハンドメイドで製作されたというボディの薄鋼板が特徴的です。

　インテリアは、ハンドルに加えて計器、ボタン類がいくつかついているだけのシンプルな空間となっています。

　パワートレインは、350cc 4サイクル自然吸気ガソリンエンジンを搭載。3速MTと組み合わせ、最高出力12.5馬力／4500rpm・最大トルク21Nm／2500rpmを発生するというスペックでした。

　駆動方式はRR（後輪駆動）を採用し、クルマのタイヤとしては異様に細い19インチタイヤが使用されています。

　最大の特徴としては、当時の法規制では運転免許が不要だったことです。さらに前輪ブレーキの未採用という簡素化を行い、価格は38万円に抑えました。

　しかし、簡素化しすぎたことでユーザーにはあまり受け入れられず、メーカーにも経営面で余裕がなかったことから、わずか200台程度の生産をしたのち、発売から約1年後の1956年に販売終了となったのです。

　このような特徴を持つフライングフェザーに対し、現在出ている反響は、「こういうので良いよね！」「こんなクルマに乗ってみたいなぁ」というもの。

　先述したように、簡素化のしすぎが販売不振に陥った原因の1つですが、現代のユーザーの中にはシンプルでコストを抑えたクルマに魅力を感じるユーザーもいるようです。

　レトロなデザインも現代となっては逆に新鮮に映り、オシャレさを感じる部分があるのでしょう。

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　合理性を求め、徹底的に無駄を省いた簡易設計の軽乗用車として作られた、フライングフェザー。

　羽のように軽いことを表す車名のとおり、徹底した軽量化も図られています。

　算出方法によって変わってくるのであくまで参考値ですが、1955年当時の38万円は2025年でいうと96万9000円程度の価値であるため、やはり現代に置き換えても安い部類に入るクルマであったことは間違いなさそうです。