「ワゴン×SUV」という、新たなパッケージをまとって登場した「クラウン エステート（以下エステート）」。
　
　ステーションワゴンならではのスタイリッシュなデザインに加え、SUVとしての走行性や安定感が魅力的なクルマです。
　
　そんな話題沸騰中のエステートですが、なかでも最も安価なモデルは一体どのようなクルマなのでしょうか。

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　エステートの歴史は、1999年12月に登場した11代目クラウンの派生車にまで遡ります。

　当時は、クラウンシリーズのステーションワゴン型として登場し、ベース車である「クラウン」（セダン）のフルモデルチェンジが実施される2007年まで販売が続きました。

　その後、18年という時を経て、「ワゴン×SUV」という新タイプとしてファン待望の復活をとげたのが、2025年3月に発売開始された新型エステートです。

　同車は、国産高級乗用車の代表格として認知されるクラウンシリ－ズらしい上質さに、ワゴンとSUVを融合させた5人乗りの大型SUVという、これまでにない特徴を持っています。

　そのなかでも、最も安価なモデルとなるのが「エステート Z」です。

　ボディサイズは、全長4930mm×全幅1880mm×全高1625mm、ホイールベースは2850mmとなっており、最上級モデルである「エステート RS」と変わらないサイズ感に仕上がっています。

　外装は基本的にRSグレードと共通しているものの、ホイールデザインとリアに装着されるシンボルマークが異なります。

　ホイールは、ダークグレーメタリック塗装の21インチアルミホイールを採用。

　また、Zグレードではハイブリッドシステムを採用していることから、リアには「HEV」と記されたハイブリッドシンボルマークを装備しています。

　ボディカラーは、モノトーン5色とルーフがブラックアウトされたツートンカラーが4色の全9色から選ぶことができます。

　内装に関しては、RSグレードでは1色しか選択できないのに対し、Zグレードではブラックまたはサドルタンの2色から選択可能となっているのもポイント。

　エントリーモデルとはいえ、シート表皮は本革製となっており、クラウンシリーズの名に恥じない高級感を放ちます。

　またコックピット周りには、ライトグレーのステッチが施された本革巻きステアリングや、本革シフトノブを装備しています。

　安全性能面では、「トヨタチームメイト」や、トヨタ独自の先進予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」などの、さまざまな状況を補助できる先進的な安全機能を標準装備。

　ぶつからないをサポートするプリクラッシュセーフティ、出会い頭の事故防止をサポートするフロントクロストトラフィックアラート、はみ出さないをサポートするレーンディパーチャーアラートなどの機能を備えています。

　パワートレインは、最高出力190PS・最大トルク236Nmの2.5リッター直列4気筒エンジンに、フロントとリアに1基ずつモーターを配したハイブリッドシステムを搭載。

　システム最高出力は243PSを記録します。

　これらにeCVTのトランスミッションを組み合わせ、駆動方式にはトヨタの電気式4輪駆動方式である「E-Four」を採用しており、WLTCモード燃費は20.3kmとエステートのなかで最も低燃費を誇っているのも魅力の1つです。

　なお、エステートZの価格（消費税込）は、北海道を除く地域で635万0000円、北海道地域で637万2000円です。