なぜ「トナラー」現れる? 周囲ガラガラなのに「あえて隣に停める」ドライバーの心理とは 「気にする方が悪い」の声も!? 有効な対策あるのか
実際どうなのか
では「あえて隣に停める」人が多いというのは、彼らがどういうメリットを考えているからなのでしょうか。

とある教習所スタッフは、その心理として「クルマがあると、それを目安にできるので、駐車しやすくなる」と話します。
広い平面駐車場だと、枠内に停めるためのヒントとなる特徴が全く分かりません。窓からラインも見えないため、途方に暮れてしまうといいます。
運転が上手い人は窓を開けて下をのぞいたり、周囲の状況から上手く判断できますが、苦手な人は、クルマが横にいればなんとなくの距離感がわかるので、助かるというわけです。
もちろん最近は「バックカメラ」機能が普及し、カーナビ画面に車両後方の風景が映し出されるので、「トナラー」をせずとも停めやすくなっていると言えるでしょう。
いっぽう、その他の心理として「隣にクルマがあると駐車位置の目安になる」といったものも。広くて特徴の薄い平面駐車場だと、自分の停めた場所を覚えられません。そこで既存のクルマの横に停めたくなってくるというわけです。
もちろん相手がすぐ出庫してしまうと意味ありません。しかし「無意識のとっさの判断」というのは、そういう「少し考えたら分かること」の外で行われる脳判断です。心理というのはそういうものでしょう。
同じ無意識下の心理として「ポツンといると寂しい」「隣にクルマがいると安心する」というものがあります。これはもう人間ひとそれぞれなので、文句を言ってもどうしようもありません。
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では、どうしてもトナラーされたくない場合、「トナラーしてこないようにする対策」はあるのでしょうか。
まずは「そもそも隣が無い場所」です。「角のスペース」や「柱の隣」などは、片方が障害物で遮られているため、隣にクルマがやってきません。「左右が壁の1台専用スペース」を使うのも手です。
また、店舗入口から極端に離れた場所だと「停めてから歩かないといけないのか…」という心理で避ける人も出てくるでしょう。ただし自分も店舗まで遠いので大変です。
他にも車外へステッカーで「ドライブレコーダー監視中」といった警告をおこなうのも有効かもしれません。ただし、「この隣に停めよう」と判断した時点では、そのステッカーがそもそも目に入っていない場合も多いですが…。
結局は、「気にしないように自分を変える」ことが一番なのかもしれません。
もし「ドアパンチ」が怖いという理由でトナラーを忌避しているなら、いざドアパンチをされたときにしっかり賠償してもらえるよう、手続きプロセスをしっかり把握し、逃げられても証拠を押さええられるドライブレコーダーの整備をしておくことのほうが大切かもしれません。

















