なぜ…「マイナ免許証」が使えない!? 「従来の免許証」を使って! 3月24日から始まる「一体化」で注意すべき点とは
そもそも「マイナ免許証」のメリット・デメリットは?
まず主なメリットとして、以下の4点が挙げられます。
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1 住所・氏名の変更手続きがワンストップ化され、市町村に届け出れば警察への変更届出が不要となる(マイナ免許証のみ保有する場合)
2 免許更新時の講習をオンラインで受講できる(優良運転者・一般運転者が対象)
3 免許証の住所地以外での免許更新が迅速化され、免許更新期間もこれまでより延長される
4 免許関連の手数料が最も安くなる(マイナ免許証のみ保有する場合)
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1に関して、これまで引っ越しや結婚などにともなって住所・氏名変更をする際は、マイナンバーカードを市町村役場で、運転免許証を警察でそれぞれ手続きする必要がありました。
しかしマイナ免許証を保有していれば、それらの手続きが市町村役場のみで完了します。特に都道府県をまたぐ転勤が多い人にとっては、利便性が向上するといえるでしょう。
次に2は、マイナ免許証を使うことで、免許更新時の講習をパソコンやスマートフォンなどから好きな場所・好きな時間にオンラインで受講できるというものです。
あくまでオンライン化するのは講習部分のみで、視力検査や写真撮影、免許情報の書き換えなどは警察でおこなわなければなりませんが、それでも小さな子どもを持つ家庭からは「これまで子どもを連れて講習を受けていたのでありがたい」と喜びの声も上がっています。
また3について、これまで免許証の住所地以外で免許更新ができるのは優良運転者に限定されていた上、更新期間も通常より1か月短い状況でした。
今後はマイナ免許証を持つことで優良運転者だけでなく一般運転者も手続きができるほか、更新期間も通常と同じ2か月に延長されます。
さらに4で挙げたように、運転免許証に関する手数料はマイナ免許証のみを保有するケースが最も安くなります。
一例として、免許更新時の手数料はマイナ免許証のみを保有する場合が2100円、2枚持ちの場合が2950円、従来の運転免許証のみを保有する場合が2850円になります。

このようなメリットがある一方、「マイナ免許証を紛失すると再発行に時間がかかる」という点や、「マイナ免許証の券面に免許情報が記載されない」というデメリットも指摘されています。
もしマイナ免許証を紛失した場合、まず市町村役場でマイナンバーカードを再発行してもらう必要があるものの、この再発行には原則1週間かかると言われています。
加えて、その後警察で、再発行したマイナンバーカードのICチップに免許情報を記録する手続きをしなければいけません。
マイナ免許証のみを保有するケースでは、上記の手続きが完了するまで車両の運転ができず、仮に運転をすると免許証不携帯の違反に該当します。
ただし、従来の運転免許証はいつでも再発行が可能であるため、すぐに車両を運転しなければならない状況であれば、その方法を検討しても良いでしょう。
そしてマイナ免許証の券面に免許情報が記載されないことにより、「ゴールド免許なのか」や「どのような免許を持っているか」など、一見しただけでは免許情報を確認できないという弊害もあります。
Writer: 元警察官はる
2022年4月からウェブライターとして活動を開始。元警察官の経歴を活かし、ニュースで話題となっている交通事件や交通違反、運転免許制度に関する解説など、法律・安全分野の記事を中心に執筆しています。難しい法律や制度をやさしく伝え、読者にとって分かりやすい記事の執筆を心がけています。























