15年で廃止「幻の新交通システム」車両基地跡が再開発へ!? ピーチライナー「桃花台線」土地活用に「商業施設」など複数提案 バイパス直結で大変化か

愛知県は2025年2月18日、小牧市にある「桃花台線旧車両基地用地」について、利活用のためのサウンディング調査結果を公表しました。

ニュータウンをむすぶ「ゴムタイヤ鉄道」跡地開発へ

 愛知県は2025年2月18日、小牧市にある「桃花台線旧車両基地用地」について、利活用のためのサウンディング調査結果を公表しました。

2006年に廃止された桃花台新交通桃花台線(画像:写真AC)。
2006年に廃止された桃花台新交通桃花台線(画像:写真AC)。

 桃花台線は、かつて小牧市内のニュータウンを走っていた新交通システムです。ゴムタイヤで走り、車体も小型で、まるで高架を走る自動運転の連節バスのような存在。愛称は「ピーチライナー」でした。

 桃花台新交通がニュータウンのアクセスとして、1991年に開業。名鉄小牧線の小牧駅を起点に、東へ7.4km先の桃花台東駅までをむすんでいました。終点では折り返しではなく、180度カーブをぐるっと回るスタイルで、車体のドアは右側にしかついてないなどの特徴がありました。

 バブル期に誕生したこともあり、利用状況は開業から下り坂。さらに桃花台の東側にJR中央本線の春日井駅があり、そちらのほうが便利ということで、多くの住民がJRを選択していました。当時は名鉄小牧線が名古屋市中心部へ直結しておらず、そもそもあまり使い物にならなかったのです(地下鉄による平安通延伸は2003年)。

 結局、桃花台新交通は2006年に廃止。わずか15年しか営業されず、ファンには「幻の鉄道」としても知られています。

 高架施設も徐々に撤去されていき、今やその面影はほとんどありません。

 さて、そんな桃花台線の車両基地や本社施設が、終点の桃花台東駅に併設して広がっていました。場所は中央道の小牧JCTの北側約2kmに隣接し、国道155号の4車線バイパス「北尾張中央道」にもほど近いエリアです。面積は約3万3000m2で、現在は空き地の一部が中央道の高速バス「中央道桃花台バス停」のパークアンドライド施設や駐車場などに転用されています。

 この旧敷地について、民間事業者から土地の活用アイデアを募集するのが、今回のサウンディングです。なお2023年にも住民を対象としたアンケートで、この土地がどんな施設になってほしいかの調査が行われていました。

 提案があったのは3社。具体的な内容は公開されていませんが、「商業施設」「飲食施設、小売店、温浴施設」ならびに「物流倉庫、工場(整備工場等)」という活用法が挙げられたとしています。

 今後、愛知県は小牧市と共同で、今回のサウンディング結果も考慮し、活用について検討していくとしています。

【画像】懐かしい!? これがわずか15年で廃止の「ピーチライナー桃花台線」の風景です(30枚以上)

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