知らない人が見たら…「謎の儀式?」 MT車の駐車時に「1速・リバース」なぜ使う? 理由分かれば「納得の理由」とは
MT車に乗っている人は駐車時にギアを1速、あるいはリバースに入れることがありますが、なぜこのような操作がおこなわれているのでしょうか。
MT車の駐車時にギアを入れる理由とは? サイドブレーキだけでは不十分?
MT車(マニュアルトランスミッション車)に乗っている人が、坂道などで駐車する際にギアを1速やリバースギアに入れるのを見たことがある人も多いでしょう。
AT車しか乗ったことがない人からすると、「エンジンを切っているのにギアを入れる意味はあるのか」と疑問に思うかもしれません。
この行為にはどのような意味があるのでしょうか。

MT車のドライバーにとっては、この行動は重要な安全対策のひとつです。
では、なぜクルマを動かさないのにギアを入れておくのでしょうか。
その理由は、坂道などでクルマを駐車する場合にサイドブレーキだけでは十分な制動力を得られない場合があるからです。
サイドブレーキは、ワイヤーを引っ張ることでブレーキをかける仕組みになっています。
しかし、急な坂道などに駐車する場合など、サイドブレーキの制動力だけでは心許ないケースもあります。
そこで、サイドブレーキの補助として活用されるのが1速、あるいはリバースギアです。
MT車は、ギアが入っている状態ではタイヤとエンジンが接続されており、クルマを動かすのに大きな力が必要になります。
つまり、ギアを入れておくことで、車輪が勝手に回るのを防ぐことができるのです。
これが、MT車のドライバーが駐車時に「ギアを入れる儀式」を行う理由です。
また坂道以外の平坦な道でも「念の為」として1速やリバースに入れる人もいます。
一方で冬場など極端に外気が低い場合ではワイヤーが凍結する可能性もあり、「ギアを入れない」という人も。