日産自動車（日産）、本田技研工業（ホンダ）は2025年2月13日、経営統合に向けた協議・検討を終了すると発表しました。
　
　また、同時に三菱自動車工業（三菱）も含めた3社協業に関する検討もこれをもって終了となります。

　日産とホンダは、2024年3月から協業を見据えた協議・検討を実施しており、8月には三菱も含めた3社で「知能化・電動化に向けた戦略的パートナーシップの検討開始に関する覚書」を締結しました。

　そして12月23日、両社の経営統合に向けた検討に関する基本合意書を締結するとともに、これに三菱も参画・関与して、3社における協業の検討を進めてきました。

　この協業では、自動車業界が劇的に変化していることから、グローバルで各社が競争を保ち、魅力的な商品・サービスを届けるための選択肢として、合意に至ったということです。

　その後、代表執行役社長を含む両社の経営陣は、市場環境や経営統合の目的、統合後の経営戦略・体制などについて議論・検討を進め、経営統合の重要性を踏まえて、各ステークホルダーと協議を重ねていました。

　なお、当初はホンダが取締役の過半数、および代表取締役社長を指名する共同持株会社を設立し、日産・ホンダを完全子会社とする体制としていましたが、ホンダを親会社、日産を子会社とする体制をホンダが提案するなど、さまざまな選択肢が検討されたといいます。

　そして協議の結果、両社は電動化時代に向け変化の激しさが増す市場環境において、意思決定、経営施策実行のスピードを優先するためには、経営統合の実行を見送ることが適切であるとの判断に至り、協議・検討の中止を決定したということです。

　今後両社は、自動車の知能化・電動化時代に向けた戦略的パートナーシップの枠組みにおいて連携しながら、新たな価値の創造を目指し、日産とホンダがそれぞれの企業価値の最大化を追求していくとしています。

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（17時15分追記）
　　ホンダの三部 敏宏 取締役 代表執行役社長は以下のようにコメントしています。

　「合意点を見いだせず、経営統合実現に踏み出すことができなかったのは大変残念ではありますが、

　今回の検討を通じて、ホンダ・日産の協業によるシナジー効果のポテンシャルは相応にあるということを両社で認識できたことから、

　昨年8月に発表し現在並行して進めている、三菱自動車を含めた3社での戦略的パートナシップに引き続き活かしていくということで、知能化・電動化の時代に向けたプラン検討とその実行に結びつけていきたいと考えています」