全長4.1mで600馬力! 日産「超“コンパクト”GT-R!?」に反響殺到! 「カッコよすぎ」「プレミア付く」 「V6ツインターボ」×4WDで“市販化”してた! 4ドアSUVの「ジュークR」英国モデルが凄かった
現行の2025年モデルをもって生産終了となる日産「GT-R」。今もなお、第一級のパフォーマンスを誇りますが、このGT-RのパワートレインをコンパクトSUVに“移植”してしまったモデルがあったのです。その成り立ちに、今でも多数の反響が寄せられています。
なんで市販化したの! 日産公式による「異例のモデル」
2024年3月、日産は「GT-R」の2025年改良モデルを発表し、あわせてこの改良モデルをもって生産終了することを明らかにしました。
国内でも屈指のスーパースポーツモデルだったGT-Rですが、このパワートレインをコンパクトSUVに移植した異例のモデルが存在したのです。今もなお、SNSなどではさまざまなコメントが投稿されています。
それが日産「ジュークR」です。名称の通り、2010年デビューのコンパクトSUV「ジューク」初代モデルがベースとなっています。
ジュークはコンパクトなサイズにスポーツカーらしいスタイリッシュなイメージとSUVの力強さを融合させたモデルです。
ボディサイズは全長4135-4165mm×全幅1765-1770mm×全高1565mm、ホイールベースは2530mm。
通常モデルのパワートレインは1.5リッターガソリンエンジンまたは1.6リッターガソリンターボエンジンが用意され、トランスミッションはCVTのみ、駆動方式はFFおよび4WDが設定されました。
エクステリアは生き物のような斬新で有機的なデザインではあったものの、日本でも扱いやすいサイズから人気を獲得し、現在のコンパクトSUV人気の火付け役となりました。
そんなジュークでしたが、日産の欧州法人は2011年10月、この初代ジュークをベースにしたジュークRを突如として発表。同月25日にはスペインでサプライズ公開したのです。
開発は欧州日産のテクノロジーセンター(NTC-E)、製造は英国のモータースポーツ大手RMLが担当し、「世界最速のクロスオーバー」と称していました。
「R」の名の通り、パワーユニットにはGT-Rと同型の3.8リッターV型6気筒ツインターボエンジン「VR38DETT」型に6速DCTと4WDシステム「アテーサE-TS」を組み合わせ、487馬力を発揮します。
ボディはロールケージが組まれ、高剛性のハイパフォーマンスサスペンションの採用など、ボディワークにも手が入れられ、Rの名に恥じぬ高性能車となっています。
GT-Rよりもホイールベースが短いことから、専用品のプロペラシャフトを取り付け、重量配分も考慮されました。
エクステリアはマットブラックに塗装され、ホイールはGT-Rと同じエンケイ製20インチの鍛造品を装着。
フロントバンパーは5つの丸いロアダクトを備え、2分割リアスポイラーを装備するなど、ジュークの独特なデザインにレーシングカーのような凄みを与えられ、強烈な存在感を発揮しています。
インテリアは「R」エンブレムを装着したGT-Rと同形状のステアリングやシートなどが取り付けられました。
ちなみに、デビュー当初はワンオフのショーカー(厳密には左右ハンドル仕様があるため少なくとも2台存在)となるはずでしたが、2012年5月、日産英国法人はこのジュークRを限定で市販することを発表。
市販モデルは改良が加えられたGT-Rの2012年モデルをベースとし、553馬力へとパワーアップしました。当時の価格は5000万円程度となっています。
そして2015年6月、英国で開催されたモータースポーツイベント「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」において、「ジュークR 2.0」が公開されました。
ベースはGT-Rのハイエンドモデル「GT-R NISMO」で、最高出力は600馬力。
バージョン「2.0」の言葉が意味するとおり、各部のアップデートが図られています。
デザインもよりGT-Rに近づいた形状のバンパーの装着をはじめ、一部を変更し、正統な進化を遂げています。
なお、ジュークR 2.0は残念ながら市販されませんでした。
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このジュークRに関してSNSなどでは現在も、「乗ったら絶対楽しそう」「カッコよすぎ」「限定で市販されたんだよね、すごいプレミア価格ついてそう」などと、史上例を見ない成り立ちや性能面などを気にする人が少なくないようです。
2025年には「スカイラインGT-R」を発端とするGT-Rの系譜が消滅することになりますが、海外のスーパースポーツとも対等に戦える国産モデルとして、R35型とジュークRも、今後は伝説的モデルとして語り継がれることでしょう。
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